問題
神経線維における興奮伝導の3原則に含まれるのはどれか。
- 跳躍伝導
- 易疲労
- 絶縁性伝導
- 一方向性伝導
解答: 3(絶縁性伝導)
解説
- 誤り。跳躍伝導は有髄線維においてランビエ絞輪間を興奮が飛び越えて伝わる伝導様式であり、有髄線維の特徴ではあるが伝導の3原則には含まれない。
- 誤り。易疲労はシナプス伝達の特徴(神経伝達物質の枯渇による疲労)であり、神経線維の興奮伝導の特徴ではない。神経線維自体は疲労しにくい。
- 正しい。絶縁性伝導は神経線維における興奮伝導の3原則の一つである。興奮伝導の3原則は「両方向性伝導」「不減衰伝導」「絶縁性伝導」の3つである。絶縁性伝導とは、興奮が隣接する別の神経線維に伝わらず、その神経線維内だけを伝導することを意味する。これにより各神経線維が独立した情報チャネルとして機能する。
- 誤り。一方向性伝導は化学シナプス伝達の特徴であり、神経線維の興奮伝導は両方向性(刺激点から両方向に伝導する)である。生体内で一方向に見えるのはシナプスの一方向性による。
ポイント
興奮伝導の3原則は「両方向性伝導」「不減衰伝導」「絶縁性伝導」であり、シナプス伝達の特徴と区別する。
- 覚え方のコツ: 「伝導の3原則=両・不・絶(りょう・ふ・ぜつ)」→ 「両方向・不減衰・絶縁」の頭文字。対して「シナプスの4特徴=一方向性・遅延・易疲労・薬物感受性」。
- 関連知識: 「一方向性」は伝導の3原則と間違えやすいが、神経線維自体は両方向性であり、一方向性はシナプスの特徴である。臨床では逆行性伝導(軸索反射)を利用した検査もある。
- よくある間違い: 跳躍伝導を3原則の一つと誤解しやすいが、跳躍伝導は有髄線維に特有の伝導様式であり、3原則(すべての神経線維に共通する性質)ではない。
- 教科書では「c.興奮の伝導」の範囲に該当する。
| 興奮伝導の3原則 | シナプス伝達の4特徴 |
|---|---|
| 両方向性伝導 | 一方向性伝達 |
| 不減衰伝導 | シナプス遅延 |
| 絶縁性伝導 | 易疲労性 |
| — | 薬物感受性 |
表: 興奮伝導とシナプス伝達の特徴の対比
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