問題
末梢神経束の圧迫によって最初に障害されるのはどれか。
- 発 汗
- 触 覚
- 痛 覚
- 運 動
解答: 4(運 動)
解説
- 誤り。発汗に関与する交感神経節後線維は細い無髄C線維であり、圧迫に対して比較的抵抗性がある。
- 誤り。触覚は有髄線維(Aβ線維)で伝えられるが、運動神経(Aα線維)ほど太くないため、運動障害の後に障害される。
- 誤り。痛覚は細い有髄Aδ線維や無髄C線維で伝えられるため、圧迫に対する抵抗性が高く、最後まで残ることが多い。
- 正しい。末梢神経束が圧迫されると、太い有髄線維ほど先に障害される。運動神経は最も太い有髄線維(Aα線維)であるため、圧迫により最初に障害される。逆に、細い無髄線維(C線維)で伝えられる痛覚や発汗は比較的遅くまで保たれる。これは太い線維ほど圧迫による変形を受けやすいためである。
ポイント
太い有髄線維ほど圧迫に弱く、運動神経(Aα線維)が最初に障害される。痛覚(C線維)は最後まで残る。
- 覚え方のコツ: 「太い線維=圧迫に弱い」「細い線維=圧迫に強い」。正座で足がしびれるとき、最初に足が動きにくくなり(運動障害)、痛覚は最後まで残ることを思い出す。
- 関連知識: 局所麻酔薬はこれと逆のパターンを示し、細い線維(痛覚のC線維)から先に遮断される。圧迫と局所麻酔では障害順序が逆であることに注意する。
- よくある間違い: 圧迫と局所麻酔の障害順序を混同すること。圧迫=太い線維から、局所麻酔=細い線維から障害される。
- 教科書では「c.興奮の伝導」の範囲に該当する。
| 神経線維 | 線維径 | 伝える情報 | 圧迫障害の順序 |
|---|---|---|---|
| Aα | 最も太い | 運動・固有感覚 | 最初に障害 |
| Aβ | 太い | 触覚・圧覚 | 2番目 |
| Aδ | やや細い | 速い痛み・温度覚 | 3番目 |
| C | 最も細い(無髄) | 遅い痛み・発汗 | 最後に障害 |
表: 神経線維の太さと圧迫障害の順序
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