問題
無髄神経線維によって伝導される情報はどれか。
- 触覚
- 筋の伸展
- 筋の収縮
- 深部痛覚
解答: 4(深部痛覚)
解説
- 誤り。触覚はAβ線維(有髄、群II、伝導速度30〜70m/s)によって伝導される比較的速い感覚であり、無髄神経ではない。
- 誤り。筋の伸展情報は筋紡錘のIa群線維(有髄、太い線維、伝導速度70〜120m/s)によって高速で伝導される。
- 誤り。筋の収縮命令はα運動ニューロンの軸索(有髄、Aα線維)によって伝導される遠心性の運動指令である。
- 正しい。無髄神経線維(C線維)は最も伝導速度が遅く(0.5〜2m/s)、鈍い持続性の痛み(二次痛・深部痛覚)や温度感覚を伝導する。C線維は最も細い神経線維であり、髄鞘を持たないため跳躍伝導ができず、伝導速度が遅い。急性の鋭い痛み(一次痛)はAδ線維(有髄、細い)が伝える。
ポイント
無髄C線維は最も遅い伝導速度(0.5〜2m/s)で、鈍い痛み(二次痛)や温度覚を伝える。
- 覚え方のコツ: 「C線維=遅い(slow)=鈍痛(二次痛)」と覚える。「A線維=速い=触覚・筋感覚・鋭い痛み」と対比する。
- 関連知識: 問584(C線維の特徴)でもC線維が出題されている。痛みの二重感覚として「一次痛(Aδ線維、鋭い痛み)→二次痛(C線維、鈍い痛み)」の順に感じることが臨床的に重要である。
- よくある間違い: 「深部痛覚」を「深部感覚(位置覚・振動覚)」と混同しやすい。深部感覚はIa・II群線維(有髄)で伝えられるが、深部痛覚はC線維(無髄)で伝えられる。
- 教科書では「c.興奮の伝導」の範囲に該当する。
| 神経線維 | 髄鞘 | 伝導速度 | 伝える情報 |
|---|---|---|---|
| Aα(Ia) | 有髄(太い) | 70〜120m/s | 筋紡錘の伸展情報 |
| Aβ(II) | 有髄 | 30〜70m/s | 触覚・圧覚 |
| Aδ(III) | 有髄(細い) | 5〜30m/s | 鋭い痛み(一次痛)・温度覚 |
| C(IV) | 無髄 | 0.5〜2m/s | 鈍い痛み(二次痛)・温度覚 |
表: 神経線維の分類と伝導する情報
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