問題
神経線維の絶縁性伝導として正しい記述はどれか。
- 興奮は両方向に伝導する。
- 興奮は隣りの神経線維には伝導しない。
- 興奮は飛び飛びに伝導する。
- 興奮の大きさは減衰しない。
解答: 2(興奮は隣りの神経線維には伝導しない。)
解説
- 誤り。興奮が両方向に伝導する性質は「両方向性伝導」であり、絶縁性伝導の説明ではない。
- 正しい。絶縁性伝導とは、一つの神経線維の興奮が隣接する他の神経線維に伝わらない性質である。各神経線維は髄鞘や結合組織によって電気的に絶縁されており、個々の線維が独立して情報を伝導する。これにより神経束内で多数の線維が並走していても混線が起こらず、正確な情報伝達が保証される。
- 誤り。興奮が飛び飛びに伝導する性質は「跳躍伝導」であり、有髄神経線維のランビエ絞輪間を飛躍的に伝わる現象を指す。
- 誤り。興奮の大きさが減衰しない性質は「不減衰伝導」であり、活動電位の全か無の法則に基づく性質である。
ポイント
興奮伝導の三原則「両方向性伝導・不減衰伝導・絶縁性伝導」を正確に区別して覚えることが最重要である。
- 覚え方のコツ: 「りょう・ふ・ぜつ(両・不・絶)」で3原則を暗記する。「両方向・不減衰・絶縁」の3つをセットにする。絶縁=「隣に行かない」とイメージする。
- 関連知識: 跳躍伝導は有髄神経線維に特有であり、伝導速度が速い。問576(跳躍伝導)や問582(興奮伝導)とも関連する。
- よくある間違い: 「跳躍伝導」と「絶縁性伝導」を混同しやすい。跳躍伝導は「ランビエ絞輪間を飛ぶ」、絶縁性伝導は「隣の線維に伝わらない」という全く異なる概念である。
- 教科書では「c.興奮の伝導」の範囲に該当する。
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