問題
体温について正しい組合せはどれか。
- ふるえ――――――――――放 熱
- 皮膚血管の収縮――――――放 熱
- 発 汗――――――――――産 熱
- カテコールアミン―――――産 熱
解答: 4(カテコールアミン―――――産 熱)
解説
- 誤り。ふるえ(シバリング)は骨格筋の不随意的な律動的収縮であり、筋収縮によりATPを消費して熱を産生する産熱反応である。放熱ではない。
- 誤り。皮膚血管の収縮は皮膚表面からの放熱を抑制(防止)する反応であり、放熱を促進するのではない。寒冷時に皮膚血流を減少させて熱の喪失を防ぐ。
- 誤り。発汗は汗の蒸発(気化)による気化熱で体温を下げる放熱反応であり、産熱ではない。
- 正しい。カテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)は代謝を亢進させて熱産生を増加させるため、産熱に関与する。交感神経活動やストレス時に副腎髄質から分泌され、脂肪組織(特に褐色脂肪組織)での熱産生促進や全身の代謝亢進により体温上昇に寄与する。甲状腺ホルモンも長期的な産熱に関与する。
ポイント
体温調節では「産熱」と「放熱」の区別が頻出。ふるえ・カテコールアミン・甲状腺ホルモンは産熱、発汗・皮膚血管拡張・輻射は放熱である。
- 覚え方のコツ: 「産熱=筋肉(ふるえ)+ホルモン(カテコールアミン・甲状腺)」「放熱=汗(蒸発)+血管拡張+輻射・対流」と2群に分けて覚える。
- 関連知識: 体温調節の中枢は視床下部(前部が放熱中枢、後部が産熱中枢)。体温は夕方に最高(約37℃)、早朝に最低を示す日内変動がある。
- よくある間違い: 「ふるえ=寒い時の反応=放熱」と誤解しやすい。ふるえは寒冷時の産熱反応であり、筋収縮で熱を「作る」反応である。皮膚血管収縮も「放熱抑制」であり「放熱促進」ではない。
- 教科書では「g.副腎のホルモン」の範囲に該当する。
| 反応 | 産熱/放熱 | 機序 |
|---|---|---|
| ふるえ(シバリング) | 産熱 | 骨格筋の不随意収縮 |
| カテコールアミン | 産熱 | 代謝亢進・褐色脂肪組織活性化 |
| 甲状腺ホルモン | 産熱 | 基礎代謝亢進 |
| 発汗 | 放熱 | 汗の気化熱 |
| 皮膚血管拡張 | 放熱 | 皮膚血流↑→輻射・対流↑ |
| 皮膚血管収縮 | 放熱抑制 | 皮膚血流↓→熱喪失防止 |
表: 体温調節における産熱と放熱の反応
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