問題
卵巣について正しいのはどれか。
- 卵胞刺激ホルモンを分泌する。
- プロラクチンを分泌する。
- 子宮に直接つながる。
- 黄体を形成する。
解答: 4(黄体を形成する。)
解説
- 誤り。卵胞刺激ホルモン(FSH)は下垂体前葉から分泌されるホルモンであり、卵巣に「作用する」ホルモンである。卵巣自体が分泌するのはエストロゲンやプロゲステロンである。
- 誤り。プロラクチンは下垂体前葉から分泌される乳汁産生促進ホルモンであり、卵巣から分泌されるホルモンではない。
- 誤り。卵巣と子宮は直接つながっていない。排卵された卵子は卵管采(卵管の先端のラッパ状構造)に捕捉され、卵管を通じて子宮に運ばれる。卵巣は腹腔内に遊離した状態で存在する。
- 正しい。卵巣では排卵後に卵胞が黄体を形成する。LHサージにより排卵が起こると、残った卵胞壁の顆粒膜細胞と莢膜細胞が黄体細胞に変化(黄体化)し、プロゲステロンとエストロゲンを分泌する。妊娠が成立しなければ約14日で黄体は退縮して白体となる。妊娠が成立すればhCGの作用で黄体が維持される。
ポイント
卵巣の機能は「卵子の成熟・排出」と「性ホルモンの分泌(エストロゲン・プロゲステロン)」および「黄体形成」である。
- 覚え方のコツ: 「卵巣=卵の巣→卵を育てて排出+黄体を作る」。FSH・LH・PRLは下垂体前葉から分泌されるものであり、卵巣は「受ける側」。
- 関連知識: 卵巣から分泌されるホルモンはエストロゲン(卵胞から、FSH/LH支配)とプロゲステロン(黄体から、LH支配)。エストロゲンは女性第二次性徴の発現、子宮内膜増殖に関与。プロゲステロンは子宮内膜の分泌期変化と妊娠維持に関与する。
- よくある間違い: 「卵巣はFSHを分泌する」という誤答が多い。FSHは卵巣を刺激する側(下垂体前葉)であり、卵巣から分泌されるのではない。
- 教科書では「i.卵巣のホルモン」の範囲に該当する。
| 卵巣の構造 | 分泌ホルモン | 主な作用 |
|---|---|---|
| 卵胞(顆粒膜細胞) | エストロゲン | 子宮内膜増殖、女性第二次性徴 |
| 黄体(黄体細胞) | プロゲステロン | 子宮内膜分泌期変化、妊娠維持 |
| 黄体 | エストロゲン(少量) | 黄体期のエストロゲン補充 |
表: 卵巣から分泌されるホルモン
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