問題
加齢に伴い低下するのはどれか。
- 血圧
- 肺活量
- 副甲状腺ホルモン分泌
- 血糖値
解答: 2(肺活量)
解説
- 誤り。血圧は加齢に伴い動脈硬化(血管壁の弾性低下)により上昇する傾向がある。低下ではない。
- 正しい。肺活量は加齢に伴い低下する。加齢により肺の弾性収縮力が低下し、呼吸筋(横隔膜・肋間筋)の筋力低下、胸郭の硬化(肋軟骨の石灰化)が起こるため、肺活量が減少する。一方、残気量は加齢とともに増加し、全肺気量に占める残気量の割合が大きくなる。
- 誤り。副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌は加齢に伴いむしろ増加する傾向がある。これはビタミンD活性化能の低下やCa吸収低下に対する代償反応と考えられる。
- 誤り。血糖値は加齢に伴いインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性の増大)や膵β細胞機能低下により上昇傾向を示す。
ポイント
加齢に伴い低下するものは「肺活量・筋力・骨密度・基礎代謝・性ホルモン・神経伝導速度」、上昇するものは「血圧・血糖値・残気量・重心動揺」と整理する。
- 覚え方のコツ: 「老化=萎縮と硬化→肺は縮む(肺活量↓)、血管は硬くなる(血圧↑)」と連想する。
- 関連知識: 加齢に伴う呼吸機能変化として、肺活量低下・残気量増加・1秒率低下・肺コンプライアンス変化が重要。内分泌では成長ホルモン・テストステロン・エストロゲンの低下が顕著。
- よくある間違い: 血圧と肺活量の加齢変化を逆にしやすい。「血圧は上がり、肺活量は下がる」が正しい。
- 教科書では「e.副甲状腺のホルモン」の範囲に該当する。
| 指標 | 加齢による変化 | 理由 |
|---|---|---|
| 肺活量 | 低下↓ | 呼吸筋力低下、胸郭硬化 |
| 残気量 | 増加↑ | 肺弾性収縮力低下 |
| 血圧 | 上昇↑ | 動脈硬化 |
| 血糖値 | 上昇↑ | インスリン抵抗性増大 |
| PTH分泌 | 増加↑ | VitD活性化低下への代償 |
| 骨密度 | 低下↓ | 骨吸収>骨形成 |
表: 加齢に伴う主な生理指標の変化
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