問題
加齢による低下がみられないのはどれか。
- 腎血流量
- 最大換気能力
- 視力
- 副甲状腺ホルモン分泌
解答: 4(副甲状腺ホルモン分泌)
解説
- 正しい。腎血流量は加齢に伴い腎動脈の硬化、糸球体数の減少、腎実質の萎縮により低下する。GFR(糸球体濾過量)も年齢とともに低下する。
- 正しい。最大換気能力は加齢に伴い肺の弾性反跳力の低下、胸郭コンプライアンスの減少、呼吸筋力の低下により減少する。
- 正しい。視力は加齢に伴い水晶体の弾性低下による調節力の減退(老視)、水晶体の混濁(白内障)、網膜機能の低下により低下する。
- 誤り。副甲状腺ホルモン(PTH、パラソルモン)の分泌は加齢によって低下するのではなく、むしろ維持または増加する傾向がある。加齢に伴い腎臓でのビタミンD活性化能が低下し、腸管からのCa吸収が減少するため、血中Ca濃度を維持する代償としてPTH分泌が亢進する。この持続的なPTH亢進は骨吸収を促進し、加齢に伴う骨量減少(骨粗鬆症)の一因となる。
ポイント
加齢によりPTH分泌は低下せず、むしろビタミンD活性化低下の代償として増加する。これが高齢者の骨粗鬆症の一因となる。
- 覚え方のコツ: 「加齢→VitD↓→Ca吸収↓→PTH↑(代償)→骨吸収↑→骨粗鬆症」の流れで覚える。PTHは血中Caを守るために頑張って増加する。
- 関連知識: 加齢により低下するホルモンとして、成長ホルモン、性ホルモン(エストロゲン・テストステロン)、メラトニンがある。一方、PTHやADHは加齢で低下しにくいか増加する。
- よくある間違い: 「加齢=全ての機能が低下する」と思い込むこと。PTHのように代償性に増加するホルモンも存在する。
- 教科書では「e.副甲状腺のホルモン」の範囲に該当する。
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