問題
副腎皮質ホルモンについて誤っているのはどれか。
- ステロイド型ホルモン
- コレステロールの合成
- 抗炎症作用
- 電解質代謝の調節
解答: 2(コレステロールの合成)
解説
- 正しい。副腎皮質ホルモン(コルチゾール、アルドステロン等)はコレステロールから合成されるステロイド型ホルモンである。
- 誤り。副腎皮質ホルモンの作用に「コレステロールの合成」は含まれない。副腎皮質ホルモンはコレステロールを「原料」として合成されるが、コレステロール自体を合成する作用は持たない。コレステロールの合成は主に肝臓で行われる(HMG-CoA還元酵素が律速酵素)。「原料がコレステロール」と「コレステロールを合成する」は全く異なる意味である。
- 正しい。糖質コルチコイド(コルチゾール)は強力な抗炎症・免疫抑制作用を持つ。臨床でステロイド薬として広く使用される。
- 正しい。鉱質コルチコイド(アルドステロン)は腎臓の遠位尿細管でNa+再吸収とK+排泄を促進し、電解質代謝を調節する。
ポイント
副腎皮質ホルモンはコレステロールを「原料」として合成されるが、コレステロールを「合成する」わけではない。
- 覚え方のコツ: 副腎皮質ホルモンの3つの作用を整理する。糖質コルチコイド=「血糖上昇+抗炎症」、鉱質コルチコイド=「電解質調節(Na再吸収・K排泄)」、副腎アンドロジェン=「性ホルモン作用」。
- 関連知識: ステロイドホルモンは全てコレステロールから合成される(副腎皮質ホルモン+性ホルモン)。コレステロール合成の場は肝臓であり、副腎皮質ではない。
- よくある間違い: 「コレステロールから合成される」と「コレステロールを合成する」の混同。前者は原料の話、後者は産物の話であり、意味が逆である。
- 教科書では「g.副腎のホルモン」の範囲に該当する。
| 種類 | 代表ホルモン | 分泌層 | 主な作用 |
|---|---|---|---|
| 糖質コルチコイド | コルチゾール | 束状層 | 血糖上昇、抗炎症、免疫抑制 |
| 鉱質コルチコイド | アルドステロン | 球状層 | Na+再吸収促進、K+排泄促進 |
| 副腎アンドロジェン | DHEA等 | 網状層 | 弱い男性化作用 |
表: 副腎皮質ホルモンの分類
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント