問題
ホルモンとその作用との組合せで誤っているのはどれか。
- アドレナリン – 心拍出量増加
- インスリン – 血糖値低下
- カルシトニン – 骨形成促進
- バゾプレッシン – 尿量増加
解答: 4(バゾプレッシン – 尿量増加)
解説
- 正しい。アドレナリンはβ1受容体を介して心収縮力と心拍数を増加させ、心拍出量を増加させる。
- 正しい。インスリンは細胞へのグルコース取り込みを促進し、血糖値を低下させる唯一のホルモンである。
- 正しい。カルシトニンは破骨細胞の活性を抑制して骨からのCa2+溶出を防ぎ、骨形成を促進する方向に作用する。
- 誤り。バソプレシン(ADH:抗利尿ホルモン)は腎集合管での水の再吸収を促進して尿量を「減少」させるホルモンである。尿量を「増加」させるのは正反対であり、誤りである。ADH=Anti-Diuretic Hormone(抗利尿ホルモン)という名前自体が「利尿を抑制する=尿量を減少させる」ことを示している。
ポイント
バソプレシン(ADH)は「抗利尿」ホルモンであり、尿量を「減少」させる。
- 覚え方のコツ: ADH=Anti(抗)-Diuretic(利尿)-Hormone=利尿を止める=尿量減少。「バソプレシン=尿量減少」は名前から導ける。
- 関連知識: バソプレシン不足→尿崩症(大量の希薄尿)、バソプレシン過剰→SIADH(希釈性低ナトリウム血症)。腎臓で水の再吸収が促進されると尿は濃縮され、量は減少する。
- よくある間違い: 「抗利尿」=「尿を減らす」を「尿を増やす」と逆に解釈してしまうミスが多い。「抗=反対」であるから「利尿の反対=尿量減少」である。
- 教科書では「c.下垂体のホルモン」の範囲に該当する。
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