問題
抗利尿ホルモンはどれか。
- グルカゴン
- バゾプレッシン
- オキシトシン
- プロラクチン
解答: 2(バゾプレッシン)
解説
- 誤り。グルカゴンは膵臓ランゲルハンス島のα細胞から分泌され、血糖値を上昇させるホルモンであり、利尿・抗利尿作用とは無関係である。
- 正しい。バソプレシン(ADH:antidiuretic hormone=抗利尿ホルモン)は視床下部の視索上核・室傍核で合成され、下垂体後葉から分泌される。腎臓の集合管に作用してアクアポリン2(水チャネル)を挿入させ、水の再吸収を促進して尿量を減少させる。血漿浸透圧の上昇や循環血液量の減少が分泌刺激となる。バソプレシンが不足すると尿崩症(大量の希薄尿)を生じる。
- 誤り。オキシトシンは下垂体後葉から分泌されるが、子宮収縮や射乳反射に関与するホルモンであり、抗利尿作用はない。
- 誤り。プロラクチンは下垂体前葉から分泌され、乳汁産生を促進するホルモンであり、抗利尿作用はない。
ポイント
バソプレシン=ADH(抗利尿ホルモン)であり、腎集合管での水再吸収を促進する。
- 覚え方のコツ: バソプレシンの「バソ」はvaso(血管)、「プレシン」はpressin(圧迫)=血管を収縮させる意味。ADHのA=anti(抗)、D=diuretic(利尿)、H=hormone。「尿を出さない=抗利尿」と名前から作用を覚える。
- 関連知識: バソプレシン分泌不全は尿崩症(1日数リットル以上の大量排尿)の原因となる。分泌過剰はSIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群)を引き起こし、低ナトリウム血症が生じる。
- よくある間違い: オキシトシンもバソプレシンも同じ下垂体後葉から分泌されるが、作用は全く異なる。オキシトシン=射乳・子宮収縮、バソプレシン=水再吸収促進と区別する。
- 教科書では「c.下垂体のホルモン」の範囲に該当する。
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