問題
ホルモン分泌の日内リズムで、夜間、睡眠時に最も高まるのはどれか。
- アドレナリン
- 成長ホルモン
- コルチゾール
- パラソルモン
解答: 2(成長ホルモン)
解説
- 誤り。アドレナリンは交感神経活動に伴い覚醒時・活動時・ストレス時に分泌が高まる。夜間睡眠時は交感神経活動が低下するため、アドレナリン分泌も低下する。
- 正しい。成長ホルモン(GH)は夜間睡眠時、特に入眠直後の深いノンレム睡眠(徐波睡眠/ステージN3)時に最も分泌が高まる。GHは下垂体前葉のソマトトロフ細胞から分泌され、成長期には骨端軟骨の成長を促進し(IGF-1を介して)、成人では蛋白質合成促進・脂肪分解促進・血糖上昇などの代謝調節に関与する。睡眠不足はGH分泌を低下させる。
- 誤り。コルチゾールは早朝(午前6-8時頃)に最高値を示し、深夜に最低値となる。夜間睡眠時ではなく、覚醒直前の早朝がピークである。
- 誤り。パラソルモン(PTH)は血中Ca2+濃度に応じて分泌が調節されるホルモンであり、睡眠時に特に顕著に高まるような明確な日内リズムは示さない。
ポイント
成長ホルモンは「入眠直後のノンレム睡眠時」に分泌が最大となる。「寝る子は育つ」の科学的根拠である。
- 覚え方のコツ: 「寝る子は育つ=成長ホルモンは寝入りばなに出る」と連想する。深い眠り(ノンレム睡眠)が成長ホルモン分泌の引き金である。
- 関連知識: 成長ホルモンの過剰分泌は、成長期には巨人症、成人期には先端巨大症(末端肥大症)を引き起こす。GH分泌は視床下部のGHRH(促進)とソマトスタチン(抑制)で調節される。
- よくある間違い: 「夜間に最高=メラトニン」と即答しがちだが、本問の選択肢にメラトニンはない。成長ホルモンも「夜間睡眠時に最高」であることを押さえる。コルチゾールは「早朝」であり「夜間」ではない。
- 教科書では「d.ホルモン分泌の調節」の範囲に該当する。
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