問題
分娩時に子宮の収縮を誘発するホルモンはどれか。
- エストロゲン
- オキシトシン
- プロラクチン
- プロゲステロン
解答: 2(オキシトシン)
解説
- 誤り。エストロゲンは子宮内膜の増殖や二次性徴の発現に関与する。分娩前にエストロゲンの分泌増加が子宮のオキシトシン受容体数を増やす効果はあるが、直接的な子宮収縮作用はない。
- 正しい。オキシトシンは視床下部の室傍核で合成され下垂体後葉から血中に放出される。分娩時に子宮平滑筋に作用して強力な収縮を誘発し、陣痛を引き起こす。特徴的なのは正のフィードバック機構であり、子宮収縮→胎児による子宮頸部の伸展刺激→視床下部への求心性信号→オキシトシン分泌増加→さらなる子宮収縮、という増幅回路により分娩が進行する。胎児の娩出後にこのフィードバックは消失する。
- 誤り。プロラクチン(PRL)は下垂体前葉から分泌され、乳腺に作用して乳汁産生を促進する。子宮収縮には関与しない。
- 誤り。プロゲステロンは子宮筋の収縮を抑制して妊娠を維持する作用を持つ。子宮収縮の誘発とは逆の作用である。
ポイント
オキシトシンは分娩時の子宮収縮を誘発し、正のフィードバック(子宮収縮→頸部刺激→オキシトシン↑→さらなる収縮)により陣痛が増強される。
- 覚え方のコツ: 「オキシトシン=お産(子宮収縮)とお乳(射乳)」の2大作用。正のフィードバックは内分泌系では珍しく、分娩時のオキシトシンが代表例である。
- 関連知識: 臨床では陣痛促進剤としてオキシトシン製剤が使用される。プロスタグランジンも子宮収縮作用を持ち、分娩誘発に用いられる。
- よくある間違い: プロゲステロンを子宮収縮ホルモンと間違えること。プロゲステロンは子宮収縮を「抑制」して妊娠を維持するホルモンであり、オキシトシンとは逆の作用である。
- 教科書では「d.ホルモン分泌の調節」の範囲に該当する。
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