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つむぐ指圧治療室 相模大野

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尿量を増やすのはどれか

問題

尿量を増やすのはどれか。

  1. 血液の浸透圧の上昇
  2. バソプレッシン分泌の増加
  3. 細胞外液量の増加
  4. 大動脈弓圧受容器活動の低下

解答: 3(細胞外液量の増加)

解説

  1. 誤り。血液浸透圧の上昇は視床下部の浸透圧受容器を刺激し、バゾプレッシン(ADH)分泌を促進する。ADHは集合管での水再吸収を増加させるため、尿量は減少する。
  1. 誤り。バゾプレッシン(ADH)分泌の増加は集合管のアクアポリン2の発現を増加させ、水の再吸収を促進する。その結果、尿は濃縮され尿量は減少する。
  1. 正しい。細胞外液量が増加すると循環血液量が増加し、以下の複数の機構により尿量が増加する。(1)心房壁の伸展により容量受容器(低圧受容器)が刺激され、バゾプレッシン分泌が抑制される(水再吸収↓)。(2)心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)が分泌されNa+排泄が促進される。(3)腎血流量の増加によりGFRが上昇する。(4)レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系が抑制されNa+再吸収が減少する。
  1. 誤り。圧受容器活動の低下(血圧低下時)は交感神経活動を反射的に増加させ、腎血管収縮→腎血流量減少→GFR低下→尿量減少の方向に働く。また、レニン分泌が促進されアルドステロンによるNa+再吸収も増加する。

ポイント

  • 細胞外液量の増加は、ADH抑制・ANP分泌・RAAS抑制・腎血流増加の複数機構により尿量を増加させる。
  • 覚え方のコツ: 尿量の増減は「水が余れば出す、足りなければ溜める」の原則で考える。細胞外液量↑→水が余る→尿量↑、浸透圧↑→水が足りない→ADH↑→尿量↓。
  • 関連知識: 尿量の調節にはADH、アルドステロン、ANPの3つのホルモンが中心的役割を果たす。利尿薬は各部位での再吸収を阻害して尿量を増加させる。
  • よくある間違い: 「浸透圧上昇→尿量増加」と混同しやすいが、浸透圧上昇はADH分泌を促進し尿量は減少する。浸透圧利尿(糖尿病など)は別の機序である。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
要因 尿量への影響 機序
細胞外液量↑ 増加 ADH抑制、ANP分泌、RAAS抑制
血液浸透圧↑ 減少 ADH分泌↑→水再吸収↑
ADH分泌↑ 減少 集合管での水再吸収↑
圧受容器活動↓ 減少 交感神経↑→腎血流↓
ANP分泌↑ 増加 Na+排泄↑→水排泄↑

表: 尿量を増減させる主な要因

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本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、

知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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