問題
尿細管で分泌される物質はどれか。
- アンモニア
- ブドウ糖
- アミノ酸
- ナトリウムイオン
解答: 1(アンモニア)
解説
- 正しい。アンモニア(NH3)は尿細管上皮細胞(主に近位尿細管と集合管)でグルタミンの脱アミノ反応により生成され、尿細管腔に分泌される。分泌されたアンモニアは管腔内のH+と結合してアンモニウムイオン(NH4+)となり、酸の排泄に寄与する。この機構は体液の酸塩基平衡(pH調節)に不可欠である。アンモニアのほかにH+、K+、尿酸、クレアチニン、パラアミノ馬尿酸(PAH)なども尿細管から分泌される。
- 誤り。ブドウ糖は糸球体で濾過された後、近位尿細管のSGLTによりほぼ100%再吸収される物質であり、分泌はされない。
- 誤り。アミノ酸も近位尿細管でNa+との共輸送によりほぼ完全に再吸収される物質であり、分泌はされない。
- 誤り。Na+は尿細管のほぼ全域で再吸収される物質であり、尿細管から分泌される物質ではない。
ポイント
- 尿細管で分泌される物質の代表はアンモニア(NH3)であり、H+との結合によりNH4+として酸の排泄を担う。
- 覚え方のコツ: 「再吸収=体に必要なもの(糖・アミノ酸・Na+・水)」「分泌=不要なもの・酸排泄(NH3・H+・PAH)」と目的で分類すると覚えやすい。
- 関連知識: NH3/NH4+による酸排泄は、HCO3-の再吸収とともに腎臓による酸塩基平衡調節の柱である。
- よくある間違い: 「分泌」と「排泄」を混同しやすい。分泌は血液側から尿細管腔側への物質輸送であり、排泄は最終的に尿として体外に出ることである。
- 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
| 物質 | 尿細管での動態 | 機能的意義 |
|---|---|---|
| NH3(アンモニア) | 分泌 | H+と結合しNH4+として酸を排泄 |
| H+(水素イオン) | 分泌 | 酸塩基平衡の維持 |
| K+(カリウムイオン) | 再吸収+分泌 | 遠位尿細管でアルドステロン依存性に分泌 |
| PAH | 分泌 | 有機酸の排泄、腎血漿流量の測定に利用 |
| ブドウ糖 | 再吸収のみ | 近位尿細管でほぼ100%回収 |
| アミノ酸 | 再吸収のみ | 近位尿細管でほぼ100%回収 |
表: 尿細管における主な物質の動態
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