問題
脳の調節中枢について誤っている組合せはどれか。
- 延髄 – 呼吸中枢
- 中脳 – 姿勢調節
- 視床下部 – 体温調節
- 小脳 – 発汗調節
解答: 4(小脳 – 発汗調節)
解説
- 正しい。延髄には呼吸中枢(吸息中枢・呼息中枢)が存在し、呼吸リズムを発生させる。
- 正しい。中脳には姿勢反射中枢(立ち直り反射など)が存在し、姿勢調節に関与する。
- 正しい。視床下部には体温調節中枢(前視床下部・視索前野が中心)が存在する。
- 誤り。発汗調節の中枢は小脳ではなく視床下部にある。小脳は運動の協調・平衡感覚の調整・姿勢保持に関与する器官であり、発汗とは無関係である。温熱性発汗は視床下部の体温調節中枢の制御下で、交感神経コリン作動性線維を介して汗腺(エクリン腺)を刺激することにより調節される。精神性発汗は大脳皮質が統御する。
ポイント
- 発汗調節中枢は視床下部にあり、小脳は運動協調・平衡感覚の中枢である。
- 覚え方のコツ: 視床下部の「し」=「視・汗(しかん)=発汗」、小脳の「小」=「小さな動きの調整=運動協調」と連想する。
- 関連知識: 視床下部は体温調節・摂食・飲水・自律神経の最高中枢など多くの機能を担う(問題368参照)。
- よくある間違い: 汗腺の神経支配は交感神経であるが、神経伝達物質はアセチルコリン(コリン作動性)である点に注意。
| 脳の部位 | 主な調節中枢・機能 |
|---|---|
| 大脳皮質 | 精神性発汗の統御、随意運動、高次機能 |
| 視床下部 | 体温調節、発汗調節(温熱性)、摂食・飲水、自律神経の最高中枢 |
| 中脳 | 姿勢反射(立ち直り反射)、対光反射 |
| 小脳 | 運動協調、平衡感覚、姿勢保持 |
| 延髄 | 呼吸中枢、嘔吐中枢、循環中枢 |
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント