問題
産熱を起こさないのはどれか。
- 食物摂取
- 運動
- 排尿
- ふるえ
解答: 3(排尿)
解説
- 誤り。食物摂取後は食事誘発性産熱反応(特異動的作用: SDA)により消化・吸収・代謝が亢進し、産熱が起こる。
- 誤り。運動時には骨格筋の収縮によりATPが消費され、その過程で大量の熱が産生される。
- 正しい。排尿は膀胱内の尿を体外に排出する過程であり、代謝による熱産生を伴わない。産熱に関与するのは基礎代謝、筋収縮(運動・ふるえ)、食事誘発性産熱反応(特異動的作用)、非ふるえ産熱(肝臓、新生児の褐色脂肪組織など)、甲状腺ホルモンやカテコールアミンによる代謝促進などである。排尿はこれらのいずれにも該当しない。
- 誤り。ふるえ(シバリング)は寒冷時に骨格筋が不随意的に収縮し、運動神経を介して熱を産生する反応である。
ポイント
- 産熱機構は「基礎代謝・筋収縮・食事誘発性産熱・非ふるえ産熱・ホルモン」であり、排尿は含まれない。
- 覚え方のコツ: 産熱=「代謝を伴う反応」と覚え、排尿のような単なる排出行為は産熱に関与しないと判断する。
- 関連知識: 非ふるえ産熱は新生児では褐色脂肪組織が重要であり、成人では肝臓などが関与する。
- よくある間違い: 特異動的作用(SDA)を放熱と混同しやすいが、これは産熱である(問題367参照)。
| 産熱機構 | 内容 | 例・補足 |
|---|---|---|
| 基礎代謝 | 安静時の最小限の代謝 | 全身の細胞で常に行われる |
| 筋収縮 | 随意運動・筋緊張・ふるえ | ふるえは運動神経を介した不随意的収縮 |
| 食事誘発性産熱(SDA) | 食後の消化・吸収・代謝亢進 | 特異動的作用とも呼ばれる |
| 非ふるえ産熱 | 筋収縮によらない代謝亢進 | 肝臓、新生児の褐色脂肪組織 |
| ホルモン | 代謝促進 | 甲状腺ホルモン、カテコールアミン |
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