問題
ガストリンの胃に対する作用部位はどれか。
- 壁細胞
- 主細胞
- 粘液細胞
- 平滑筋細胞
解答: 1(壁細胞)
解説
- 正しい。ガストリンは胃幽門部粘膜のガストリン分泌細胞(G細胞)から分泌される消化管ホルモンである。分泌されたガストリンは血液によって胃腺に運ばれて、そこにある壁細胞に作用して、塩酸分泌を促進する。壁細胞からの塩酸(HCl)分泌促進がガストリンの最も重要な作用であり、本問の正答はこの壁細胞である。ガストリンの分泌は、胃幽門部への機械的・化学的刺激や迷走神経活動の亢進によって増加する。
- 誤り。主細胞はペプシノゲンを分泌するが、ガストリンの作用部位として壁細胞。
- 誤り。粘液細胞(副細胞)はムチンを分泌して胃粘膜を保護するが、ガストリンの主要な作用部位ではない。
- 誤り。胃の平滑筋細胞に対しては、ガストリンは運動促進作用を持つとされるが、ガストリンの作用部位として知られるのは壁細胞である。
ポイント
- ガストリンの胃における主要な作用部位は壁細胞であり、塩酸分泌の促進が最も重要な作用である
- 覚え方のコツ: 「ガストリン→壁細胞→塩酸分泌促進」の一連の流れをセットで記憶する。ガストリンの「ガスト」は胃(gastric)を意味する
- 関連知識: ヒスタミンも壁細胞のH2受容体に作用して塩酸分泌を促進する。壁細胞はガストリン・ヒスタミン・迷走神経(アセチルコリン)の3つの刺激で塩酸分泌が促進される
- よくある間違い: ガストリンの分泌部位(幽門部G細胞)と作用部位(壁細胞)を混同しやすい
| 因子 | 分泌への影響 | 機序 |
|---|---|---|
| ガストリン | 促進 | 幽門部G細胞から分泌、血流を介して壁細胞に作用 |
| ヒスタミン | 促進 | 胃底部・胃体部の細胞から分泌、壁細胞のH2受容体に作用 |
| 迷走神経(アセチルコリン) | 促進 | 副交感神経活動の亢進により直接壁細胞を刺激 |
| セクレチン | 抑制 | 十二指腸から分泌、胃液分泌を抑制 |
| GIP | 抑制 | 十二指腸から分泌、胃液分泌・胃運動を抑制 |
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