問題
健常成人の胃液に含まれないのはどれか。
- 塩 酸
- ムチン
- ペプシン
- ビリルビン
解答: 4(ビリルビン)
解説
- 正しい。塩酸(HCl)は壁細胞から分泌される胃液の主成分であり、胃液のpHを1〜2に保つ。ペプシノゲンの活性化や殺菌作用を担う。
- 正しい。ムチン(粘液)は副細胞から分泌され、胃の内面を覆ってHClによる粘膜傷害を防ぐ。
- 正しい。ペプシンは主細胞から分泌されたペプシノゲンがHClにより活性化されたタンパク質分解酵素であり、胃液中に含まれる。
- 誤り。ビリルビン(胆汁色素)は老廃赤血球のヘモグロビンに由来する黄色い色素であり、肝臓で処理されて胆汁中に排出される。胃液には含まれない。胆汁の成分として「胆汁酸」と「胆汁色素(ビリルビン)」が挙げられる。胃液の主成分はHCl・消化酵素(ペプシン)・ムチンおよび内因子である。ビリルビンは腸内で細菌によりウロビリノゲンに還元され、大部分が糞便中に排泄される。
ポイント
- 胃液の主成分はHCl・ペプシン(ペプシノゲン)・ムチン・内因子であり、ビリルビンは胆汁の成分である。
- 覚え方のコツ: 「ビリルビン=ビリ(胆汁 bile)ルビン」と語源から胆汁成分であることを連想する。
- 関連知識: ビリルビンは腸内でウロビリノゲンに変換され、約80%が糞便中に排泄される。残りは腸肝循環や腎排泄の経路をたどる。
- よくある間違い: ペプシノゲンとペプシンの関係に注意。胃液中にはペプシノゲンとして分泌されるが、HClにより活性型ペプシンとなるため、胃液中にはペプシンも存在する。
| 項目 | 胃液 | 胆汁 |
|---|---|---|
| 分泌場所 | 胃腺 | 肝臓(胆嚢で貯蔵) |
| pH | 1〜2(強酸性) | ― |
| 主な成分 | HCl、ペプシン、ムチン、内因子 | 胆汁酸、ビリルビン |
| 消化酵素 | ペプシン | なし |
| 1日の分泌量 | 1〜3L | 約500mL |
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