問題
迷走神経が関与しないのはどれか。
- 胃の収縮
- 膵液の分泌
- 腸液の分泌
- 直腸の収縮
解答: 4(直腸の収縮)
解説
- 正しい。迷走神経(副交感神経)は胃の緊張性を高め、蠕動運動を促進する。副交感神経(迷走神経)は胃の緊張性を高め、蠕動運動を促進し。
- 正しい。膵液分泌は迷走神経により促進される。味覚・嗅覚の刺激や胃壁の機械的刺激により迷走神経の活動が亢進し、膵液が分泌される。
- 正しい。腸液の分泌は副交感神経(迷走神経)活動の亢進により促進される。副交感神経活動の亢進およびセクレチンは分泌を促進する。
- 誤り。直腸の収縮を支配する副交感神経は骨盤神経であり、迷走神経ではない。迷走神経は消化管の広範囲(食道から横行結腸付近まで)を支配するが、下行結腸・S状結腸・直腸の副交感神経支配は骨盤神経が担う。大腸の運動は副交感神経(主に骨盤神経)によって促進される。排便反射では骨盤神経の求心路・遠心路が中心的役割を果たす。
ポイント
- 迷走神経の消化管支配は食道から横行結腸付近までであり、それより肛門側は骨盤神経が副交感神経支配を行う。
- 覚え方のコツ: 「迷走神経は”迷い込む”ほど長いが、大腸の後半(下行結腸以降)までは届かず、骨盤神経にバトンタッチ」と覚える。
- 関連知識: 排便反射の中枢は腰仙髄にあり、骨盤神経がS状結腸・直腸の収縮を、下腹神経(交感神経)が内肛門括約筋の弛緩に関与する。
- よくある間違い: 「副交感神経=迷走神経」と一括りにしがちだが、骨盤内臓器の副交感神経は骨盤神経(S2-S4)である点に注意が必要である。
| 消化管部位 | 副交感神経 | 交感神経 |
|---|---|---|
| 食道〜横行結腸 | 迷走神経 | 内臓神経 |
| 下行結腸〜直腸 | 骨盤神経(S2-S4) | 下腹神経 |
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