問題
大腸で特徴的に見られる運動はどれか。
- 蠕動
- 逆蠕動
- 分節運動
- 振子運動
解答: 3(分節運動)
解説
- 誤り。蠕動運動は消化管全体(食道・胃・小腸・大腸)に見られる基本的な運動であり、大腸に特有のものではない。
- 誤り。逆蠕動は盲腸から上行結腸にかけて起こる運動であるが、大腸の「特徴的な運動」として分節運動がより強調されている。なお、逆蠕動も大腸特有の運動の一つである点には注意が必要である。
- 正しい。大腸では分節運動が特徴的に見られる。分節運動は主に横行結腸で行われ、腸内容を攪拌し水分の吸収を促進する。大腸ではこのほかに逆蠕動や大蠕動(横行結腸からS状結腸にかけて広範囲の平滑筋が同時に収縮し、内容物を一気に直腸へ運ぶ運動で1日数回起こる)も見られる。大蠕動はしばしば摂食後数分以内に胃-大腸反射によって引き起こされる。
- 誤り。振子運動は小腸で見られる運動であり、縦走筋の収縮弛緩により腸管の縦方向に伸縮運動が起こる。大腸の特徴的運動ではない。
ポイント
- 大腸では分節運動(横行結腸での攪拌・水分吸収促進)、逆蠕動(盲腸〜上行結腸)、大蠕動(1日数回、直腸への一気の輸送)が特徴的である。
- 覚え方のコツ: 小腸の運動は「分節・振子・蠕動」の3種、大腸は「分節・蠕動・逆蠕動+大蠕動」と対比して覚える。振子運動は小腸のみである。
- 関連知識: 大蠕動は摂食後の胃-大腸反射で誘発され、排便のきっかけとなる。
- よくある間違い: 逆蠕動も大腸に特徴的な運動であるため、選択肢2と迷いやすい。出題では分節運動がより「特徴的」とされることが多い。
| 運動の種類 | 小腸 | 大腸 | 主な役割 |
|---|---|---|---|
| 分節運動 | あり(輪走筋) | あり(特に横行結腸) | 内容物の混和・攪拌 |
| 振子運動 | あり(縦走筋) | なし | 内容物の混和 |
| 蠕動運動 | あり | あり(緩徐) | 内容物の輸送 |
| 逆蠕動 | なし | あり(盲腸〜上行結腸) | 水分吸収・細菌分解の促進 |
| 大蠕動 | なし | あり(1日数回) | 直腸への一気の輸送 |
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