問題
ヘーリング・ブロイエル反射(肺迷走神経反射)で正しいのはどれか。
- 咳を起こす反射
- あくびを誘発する反射
- 吸息を抑制する反射
- 呼息を抑制する反射
解答: 3(吸息を抑制する反射)
解説
- 誤り。咳反射は気道粘膜(咽頭・気管)の刺激受容器から起こる別の反射である。→ 迷走神経が関与する点は共通するが、受容器と反射の効果が異なる。
- 誤り。あくびの誘発はヘーリング・ブロイエル反射とは無関係である。→ あくびの詳細な機序は未解明だが、肺伸展受容器を介した反射ではない。
- 正しい。ヘーリング・ブロイエル反射は、肺が吸息により伸展されると肺伸展受容器が興奮し、迷走神経を求心路として延髄の吸息中枢を抑制する反射である。→ これにより吸息から呼息への切り替えが促進され、過度な肺の膨張が防止される。迷走神経を切断するとこの反射が消失し、呼吸のリズムは遅くなり、吸息が深くなる。
- 誤り。この反射が抑制するのは吸息であり、呼息ではない。→ 吸息から呼息への切り替えを促す反射であるため、むしろ呼息への移行を助ける。
ポイント
- ヘーリング・ブロイエル反射は「肺膨張 → 伸展受容器興奮 → 迷走神経 → 延髄吸息中枢抑制 → 呼息へ切替」という経路をたどる。
- 覚え方のコツ: 「ヘーリング・ブロイエル=肺が膨らんだら吸息ストップ」と覚える。迷走神経切断で吸息が深く遅くなることからも、この反射が吸息を抑える方向に働くことがわかる。
- 関連知識: 迷走神経は咳反射やくしゃみ反射など複数の呼吸関連反射に関与するが、それぞれ受容器と効果が異なる。
- よくある間違い: 「呼息を抑制する反射」と混同しやすい。肺が膨張した(吸息の結果)ときに起こる反射なので、抑制されるのは吸息のほうである。
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