問題
安静時の肺気量で最も少ないのはどれか。
- 1 回換気量
- 残気量
- 死腔量
- 肺胞換気量
解答: 3(死腔量)
解説
- 誤り。1回換気量は安静呼吸時に1回の吸息・呼息で出入りする空気量で約500mLである。→ 死腔量(約150mL)より多い。
- 誤り。残気量は最大呼気後に肺内に残る空気量で約1〜1.5Lである。→ 選択肢中最も大きい値であり、死腔量よりはるかに多い。
- 正しい。死腔量は約150mLで、選択肢中最も少ない。→ 死腔とはガス交換に関与しない気道部分(鼻腔から終末細気管支まで)の容積である。→ 健康な肺では生理的死腔は解剖学的死腔にほぼ等しい。
- 誤り。肺胞換気量は1回換気量から死腔量を引いた値で約350mL(500 − 150)である。→ 死腔量(約150mL)より多い。
ポイント
- 数値の大小関係: 死腔量(約150mL)< 肺胞換気量(約350mL)< 1回換気量(約500mL)< 残気量(約1,000〜1,500mL)。
- 覚え方のコツ: 「死腔150・TV 500・残気1,500」の3つの代表値を覚えれば、肺胞換気量(TV − 死腔 = 350)も自動的に求まり、大小比較ができる。
- 関連知識: 肺疾患(肺循環障害など)では血液が灌流していない肺胞が増えるため、生理的死腔が解剖学的死腔より大きくなり、ガス交換の効率が低下する。
- よくある間違い: 肺胞換気量と死腔量を混同すること。肺胞換気量(約350mL)は「1回換気量から死腔量を引いた有効換気量」であり、死腔量より大きい。
| 肺気量分画 | 略語 | 正常値(mL) |
|---|---|---|
| 1回換気量 | TV | 約500 |
| 予備吸気量 | IRV | 約2,500 |
| 予備呼気量 | ERV | 約1,000 |
| 残気量 | RV | 約1,500 |
| 肺活量 | VC | 約4,000 |
| 全肺気量 | TLC | 約5,500 |
表: 肺気量分画と正常値
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