問題
糸球体における有効ろ過圧の計算式で正しいのはどれか。
- 糸球体血圧十血漿膠質浸透圧十ボーマン嚢内圧
- 糸球体血圧十血漿膠質浸透圧一ボーマン嚢内圧
- 糸球体血圧一血漿膠質浸透圧十ボーマン嚢内圧
- 糸球体血圧一血漿膠質浸透圧一ボーマン嚢内圧
解答: 4(糸球体血圧一血漿膠質浸透圧一ボーマン嚢内圧)
解説
- 誤り。全てを加算すると、ろ過を妨げる力も促進方向に加算されてしまう。→ 有効ろ過圧は正しく算出できない。
- 誤り。血漿膠質浸透圧はろ過を妨げる力であり、加算してはならない。→ ボーマン嚢内圧のみを減算しても正しい有効ろ過圧にはならない。
- 誤り。ボーマン嚢内圧はろ過を妨げる力であり、加算してはならない。→ 血漿膠質浸透圧のみを減算しても正しい有効ろ過圧にはならない。
- 正しい。有効ろ過圧=糸球体血圧−血漿膠質浸透圧−ボーマン嚢内圧が正しい計算式である。→ 糸球体血圧(約50mmHg)がろ過を促進する唯一の力であり、血漿膠質浸透圧(約25mmHg)とボーマン嚢内圧(約15mmHg)がろ過を妨げる力として差し引かれる。→ 有効ろ過圧は約10mmHgとなる。
ポイント
- 有効ろ過圧=糸球体血圧(促進力)−血漿膠質浸透圧(阻止力)−ボーマン嚢内圧(阻止力)であり、約10mmHgとなる。
- 覚え方のコツ: 「押し出す力は糸球体血圧だけ、残り2つは引き算」と覚える。促進力1つ vs 阻止力2つ、と整理する。
- 関連知識: 毛細血管の物質移動と同じ原理であり、毛細血管圧(血圧)が水分を押し出し、膠質浸透圧が水分を吸引するという圧力バランスが糸球体にも適用される。
- よくある間違い: 「十」と「一」の符号を混同しやすい。ろ過を促進するのは糸球体血圧のみで、膠質浸透圧とボーマン嚢内圧は両方とも”ブレーキ”である点を明確にする。
表: 糸球体における圧力の内訳
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