問題
有効ろ過圧を決定する血漿成分はどれか。
- アルブミン
- アンモニア
- グルコース
- 水素イオン
解答: 1(アルブミン)
解説
- 正しい。アルブミンは血漿膠質浸透圧の約70%を担う主要成分である。→ 膠質浸透圧は毛細血管壁を通過できない高分子タンパク質によって生じ、有効ろ過圧を決定する。→ 有効ろ過圧=毛細血管圧−(膠質浸透圧+間質液圧)であり、アルブミン濃度が低下すると膠質浸透圧が低下し、ろ過が増加して浮腫が生じる。
- 誤り。アンモニアは低分子物質であり毛細血管壁を自由に通過する。→ 膠質浸透圧には寄与しない。
- 誤り。グルコースは低分子物質であり毛細血管壁を自由に通過する。→ 膠質浸透圧には寄与しない。
- 誤り。水素イオンは非常に小さなイオンであり毛細血管壁を自由に通過する。→ 膠質浸透圧には寄与しない。
ポイント
- 有効ろ過圧を決定するのは血漿膠質浸透圧であり、その主役はアルブミン(血漿タンパクの約60%、膠質浸透圧への寄与は約70%)である。
- 覚え方のコツ: 「ア(アルブミン)は膠(膠質浸透圧)のア(圧)」と連想する。毛細血管壁を通れない大分子だけが浸透圧を作る。
- 関連知識: 動脈側では毛細血管圧(約35mmHg)が膠質浸透圧(約25mmHg)を上回り水分が間質へ押し出され、静脈側では逆に吸収される。
- よくある間違い: グルコースや電解質も浸透圧に寄与するが、これらは毛細血管壁を自由に通過するため膠質浸透圧(=有効ろ過圧を決める浸透圧)には関与しない。
表: 毛細血管における圧力バランス
| 部位 | 毛細血管圧 | 膠質浸透圧 | 正味の力 |
|---|---|---|---|
| 動脈側 | 約35 mmHg | 約25 mmHg | +10 mmHg(ろ過) |
| 静脈側 | 約15 mmHg | 約25 mmHg | -10 mmHg(吸収) |
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント