問題
血管運動神経の分布が最も密な血管はどれか。
- 毛細血管
- 細動脈
- 大動脈
- 大静脈
解答: 2(細動脈)
解説
- 誤り。毛細血管は1層の内皮細胞からなり平滑筋を持たないため、血管運動神経の直接支配を受けない。ただし、毛細血管入口の前毛細血管括約筋は神経支配を受ける。
- 正しい。細動脈は血管運動神経(主に交感神経)の分布が最も密な血管であり、「抵抗血管」とも呼ばれる。「細動脈には、血管収縮神経支配が豊富であり、血流調節に重要である」「血管平滑筋に分布する自律神経は主に交感神経であり、主に細動脈に分布する」。交感神経活動の変化により細動脈の平滑筋が収縮・弛緩し、末梢血管抵抗と血流量を調節する。この調節は血圧維持に極めて重要である。
- 誤り。大動脈は弾性線維が豊富な弾性血管であり、血管運動神経の分布は細動脈ほど密ではない。
- 誤り。大静脈にも血管運動神経は分布するが、細動脈ほど密ではない。静脈は壁が薄く伸展しやすい容量血管として機能する。
ポイント
- 細動脈は血管運動神経(交感神経)の分布が最も密であり、末梢血管抵抗の主要な調節部位として「抵抗血管」と呼ばれる。
- 覚え方のコツ: 「細動脈=抵抗血管=神経支配が密」の3つをセットで覚える。血圧調節の「蛇口」のような役割をイメージする。蛇口(細動脈)を締める=血管収縮=血圧上昇。
- 関連知識: 交感神経活動が亢進すると細動脈の血管平滑筋が収縮して血流が減少し、血圧が上昇する。圧受容器反射では、血圧変動に応じて交感神経活動が調節され、細動脈の収縮・弛緩を通じて血圧が安定化される。
- よくある間違い: 「大動脈が最も太いから神経支配も密」と誤解しやすいが、大動脈は弾性血管であり、血管運動神経による積極的な調節は細動脈で行われる。毛細血管には平滑筋がないため直接の神経支配を受けない。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント