問題
肺循環について正しいのはどれか。
- 門脈によって体循環とつながる。
- 肺静脈は右心房に血液を運ぶ。
- 肺動脈は静脈血を運ぶ。
- 肺動脈の血圧は大動脈の血圧より高い。
解答: 3(肺動脈は静脈血を運ぶ。)
解説
- 誤り。門脈は体循環の一部であり肺循環とは無関係である。→門脈は消化管や脾臓からの血液を肝臓に運ぶ血管系で、肺循環とつながるものではない。門脈系は腸および脾臓などからの血流を肝臓へ送る血管系である。
- 誤り。肺静脈は左心房に血液を運ぶ。→肺でガス交換を受けた動脈血(O₂に富む鮮紅色の血液)は、肺静脈を経て左心房に流入する。肺毛細血管、肺静脈を経て左心房にもどる。
- 正しい。肺動脈は静脈血(CO₂に富む暗赤色の血液)を運ぶ。→右心室から拍出された血液は、末梢組織でガス交換を終えた静脈血であり、肺動脈を通って肺に送られる。肺動脈は静脈血を、肺静脈は動脈血を運ぶ。
- 誤り。肺動脈の血圧は大動脈の血圧よりはるかに低い。→肺循環系は経路が短く循環抵抗が低いため、肺動脈の収縮期血圧は約25mmHgで、大動脈の約120mmHgの約1/5にすぎない。体循環系の動脈の血圧は高いが、肺循環系の動脈の血圧は低い。
ポイント
- 肺循環では「肺動脈=静脈血」「肺静脈=動脈血」であり、動脈・静脈の名称は運搬する血液の種類ではなく心臓との関係(心臓から出る=動脈、心臓に入る=静脈)で決まる。
- 覚え方のコツ: 「動脈=心臓から出る管、静脈=心臓に入る管」が基本定義。肺循環では「名前と中身が逆」と覚える。
- 関連知識: 肺循環の経路は右心室→肺動脈→肺毛細血管→肺静脈→左心房。体循環は左心室→大動脈→各器官→大静脈→右心房。
- よくある間違い: 「動脈=動脈血を運ぶ」と思い込む。これは体循環では正しいが、肺循環では逆になる。血管の名称は血液の種類ではなく心臓との関係で決まる。
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