問題
肺循環について正しい記述はどれか。
- 大循環とも呼ばれる。
- 体循環の動脈圧より低い。
- 肺動脈は動脈血を運ぶ。
- 肺静脈は右心房に血液を運ぶ。
解答: 2(体循環の動脈圧より低い。)
解説
- 誤り。大循環(体循環)は左心室から大動脈を経て全身を巡り右心房に戻る経路である。→肺循環は小循環とも呼ばれ、大循環とは区別される。
- 正しい。肺循環系の動脈血圧は体循環系の動脈血圧に比べて著しく低い。→体循環の大動脈圧が約120/80mmHgであるのに対し、肺動脈圧は約25/10mmHg程度であり、薄い肺胞壁でのガス交換に適した低圧環境を維持している。
- 誤り。肺動脈は右心室からの静脈血(CO2に富む暗赤色の血液)を肺に運ぶ。→「動脈」は心臓から出る血管の名称であり、運ぶ血液の性質(動脈血か静脈血か)とは一致しない。
- 誤り。肺静脈はガス交換後の動脈血(O2に富む鮮紅色の血液)を左心房に運ぶ。→右心房に戻るのは体循環の大静脈である。
ポイント
- 肺循環は右心室→肺動脈→肺毛細血管→肺静脈→左心房の経路であり、動脈圧は体循環より著しく低い。
- 覚え方のコツ: 「肺動脈は静脈血、肺静脈は動脈血」と名前と中身が逆になると対比して覚える。血管名は心臓からの方向、血液名はO2含有量で決まる。
- 関連知識: 肺循環の低圧は肺水腫の防止に重要であり、肺高血圧症では右心不全を引き起こす。
- よくある間違い: 肺動脈が動脈血を運ぶと思い込みやすい。「動脈」という血管名と「動脈血」という血液の性質を混同しないこと。
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