問題
妊娠を繰り返すにつれて母体の抗Rh抗体産生が起こりやすくなる組合せはどれか。
- Rh ー型の女性 ─── Rh 一型の男性
- Rh 一型の女性 ─── Rh +型の男性
- Rh +型の女性 ─── Rh 一型の男性
- Rh +型の女性 ─── Rh +型の男性
解答: 2(Rh 一型の女性 ─── Rh +型の男性)
解説
- 誤り。Rh(-)同士の組合せでは胎児もRh(-)となるため、Rh抗原による感作が起こらない。→抗Rh抗体は産生されない。
- 正しい。Rh(-)の母親とRh(+)の父親の場合、胎児はRh(+)となる確率が高い。→第1子出産時に胎児のRh(+)赤血球がわずかに母体に入り、母体内で抗Rh抗体の産生が誘発される(感作)。→第2子以降の妊娠では母体の抗Rh抗体が胎盤を通って胎児に移行し、胎児の赤血球凝集反応を引き起こして流産や死産を招くことがある。
- 誤り。Rh(+)の母親は自らRh抗原を持つため、胎児のRh抗原に対して免疫反応を起こさない。→感作が成立しない。
- 誤り。Rh(+)同士でも母親がRh抗原を持っているため、抗Rh抗体は産生されない。→選択肢3と同じ理由で問題とならない。
ポイント
- Rh式血液型不適合妊娠で問題となるのは「母Rh(-)×父Rh(+)」の組合せであり、妊娠を繰り返すごとに感作が増強される。
- 覚え方のコツ: 「母が(-)で子が(+)だと、母に無いRh抗原が入ってくる」と考える。感作には抗原を「持たない」側が「持つ」側の抗原に曝露されることが必要。
- 関連知識: 現在は抗Dグロブリン(RhIg)の投与により感作を予防できる。日本人のRh(-)は約0.4%と少数である。
- よくある間違い: 父親がRh(-)で母親がRh(+)の場合にも問題が起こると考えてしまうこと。抗体が産生されるのは「Rh抗原を持たない母親」が「Rh抗原を持つ胎児」に曝露される場合のみ。
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