問題
肝臓の働きで誤っているのはどれか。
- 血液凝固因子を産生する。
- 血液中の有害物質を無害化する。
- ブドウ糖からグリコーゲンを合成する。
- ビリルビンをウロビリノーゲンにする。
解答: 4(ビリルビンをウロビリノーゲンにする。)
解説
- 正しい。肝臓は血液凝固因子(フィブリノゲン、プロトロンビンなど)を産生する。→ 凝固因子の大多数は肝臓で作られる。重篤な肝疾患では出血傾向がみられる。
- 正しい。肝臓は薬物やアンモニアなどの有害物質を代謝・解毒する機能をもつ。→ 肝臓の代表的な機能の一つである。
- 正しい。肝臓は食後に血中ブドウ糖をグリコーゲンとして合成・貯蔵する。→ 空腹時にはグリコーゲンを分解してブドウ糖を血中に放出し、血糖値を維持する。
- 誤り。ビリルビンをウロビリノーゲンに変換するのは肝臓ではなく腸内細菌の働きである。腸内に出たビリルビンは細菌の作用により還元されてウロビリノゲンとなり、大部分は糞便中に排泄される。→ 肝臓の役割は不溶性ビリルビン(間接ビリルビン)をグルクロン酸抱合により水溶性ビリルビン(直接ビリルビン)に変換し、胆汁成分として十二指腸へ排泄することである。
ポイント
- ビリルビン→ウロビリノーゲンの変換は腸内細菌が行い、肝臓はビリルビンの抱合と胆汁への排泄を担う
- 覚え方のコツ: 「肝臓=抱合して胆汁に出す」「腸=細菌がウロビリノーゲンに変える」と場所で区別する
- 関連知識: ビリルビン代謝の流れ:赤血球破壊(脾臓)→ヘモグロビン→ビリルビン(肝臓で抱合)→胆汁→腸内でウロビリノーゲン→糞便排泄
- よくある間違い: ビリルビンの処理をすべて肝臓の機能と考えがちだが、ウロビリノーゲンへの変換は腸内細菌の役割である
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