問題
肺における体液の酸塩基平衡に関与するのはどれか。
- 酸素の吸収
- 窒素の吸収
- 二酸化炭素の排泄
- 水分の排泄
解答: 3(二酸化炭素の排泄)
解説
- 誤り。酸素の吸収は組織への酸素供給に重要であるが、体液のpH調節には直接関与しない。→ 酸素は酸塩基平衡に直接影響する物質ではない。
- 誤り。窒素は不活性ガスとして体内ではほとんど代謝されず、酸塩基平衡には関与しない。→ 吸気中に約78%含まれるが生理的反応には関わらない。
- 正しい。肺からのCO₂排泄が体液の酸塩基平衡の調節に直接関与する。→ CO₂は水と反応してH₂CO₃→H⁺+HCO₃⁻となるため、CO₂の排泄量を調節することでH⁺濃度(pH)を制御できる。CO₂は肺から排泄され、その結果、血液のpHは一定に保たれうる。→ CO₂排泄が不足すると呼吸性アシドーシス、過剰だと呼吸性アルカローシスが生じる。
- 誤り。肺からの水分排泄は不感蒸散として行われるが、酸塩基平衡の主要な調節機構ではない。→ 水分・体液量の調節は主に腎臓が担う。
ポイント
- 肺はCO₂を排泄することで重炭酸緩衝系を介して血液pHを調節する(呼吸性調節)
- 覚え方のコツ: 「肺=CO₂を出してpHを上げる(アルカリ側へ)」、「腎臓=H⁺を出してpHを上げる」と臓器別に整理する
- 関連知識: 血液のpHは7.35〜7.45に維持され、アシドーシス(pH<7.35方向)とアルカローシス(pH>7.45方向)はそれぞれ呼吸性と代謝性に分類される
- よくある間違い: 酸素の吸収がpH調節に関与すると考えがちだが、pHに直接影響するのはCO₂の排泄である
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