問題
糸球体におけるろ過に関与しないのはどれか。
- 血漿の膠質浸透圧
- ボーマン嚢内圧
- 糸球体の血圧
- 膀胱内圧
解答: 4(膀胱内圧)
解説
- 誤り。血漿の膠質浸透圧はろ過を抑制する方向に作用し、糸球体ろ過に直接関与する。血漿タンパクの作る浸透圧を膠質浸透圧という。膠質浸透圧は水分を血管内に引き戻す力として働く。
- 誤り。ボーマン嚢内圧はろ過を抑制する方向に作用し、糸球体ろ過に直接関与する。ボーマン嚢に溜まった濾液の圧力が、新たなろ過を妨げる力となる。
- 誤り。糸球体の血圧(糸球体毛細血管内圧)はろ過を促進する主な駆動力であり、ろ過に最も重要な因子である。
- 正しい。膀胱内圧は糸球体ろ過に関与しない。膀胱は尿を一時的に貯留する器官であり、糸球体からは尿管を隔てて解剖学的に大きく離れている。糸球体ろ過圧は「糸球体毛細血管内圧 −(膠質浸透圧 + ボーマン嚢内圧)」で求められ、膀胱内圧はこの式に含まれない。
ポイント
- 糸球体ろ過圧=糸球体血圧 −(膠質浸透圧 + ボーマン嚢内圧)で決まる。
- 覚え方のコツ: 「促進=糸球体血圧」「抑制=膠質浸透圧+ボーマン嚢内圧」と力の方向で整理する。
- 関連知識: 毛細血管における物質移動について「血圧は水分を毛細血管内から間質液へ押し出す力として働き、膠質浸透圧は間質液から毛細血管内へ水分を吸引する力となる」。、糸球体でも同様の原理が適用される。
- よくある間違い: 「膀胱も尿路系の一部だからろ過に関係する」と考えてしまうが、ろ過が行われるのは糸球体であり、膀胱は尿の貯留器官にすぎない。
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