問題
細胞内液で濃度が最も高い陽イオンはどれか。
- ナトリウムイオン
- カルシウムイオン
- カリウムイオン
- マグネシウムイオン
解答: 3(カリウムイオン)
解説
- 誤り。ナトリウムイオン(Na⁺)は細胞外液で最も多い陽イオン(約90%)であり、細胞内液では低濃度である。
- 誤り。カルシウムイオン(Ca²⁺)は細胞内液中の遊離濃度が極めて低く、主要な陽イオンではない。
- 正しい。細胞内液で最も濃度が高い陽イオンはカリウムイオン(K⁺)である。一方、細胞外液ではNa⁺が最も多い陽イオンである。「細胞外液では陽イオンとしてはNa⁺が約90%を占め」「細胞内液では、陽イオンとしてはK⁺」が多い。この細胞内外のイオン濃度差はNa⁺-K⁺ポンプ(ナトリウムポンプ)によってエネルギーを使って能動的に維持されており、静止膜電位の形成や神経・筋の興奮性の基盤となっている。
- 誤り。マグネシウムイオン(Mg²⁺)は細胞内液に比較的多く含まれるが、K⁺よりは少ない。
ポイント
- 「細胞内液の主役=K⁺」「細胞外液の主役=Na⁺」が最頻出の対比である。
- 覚え方のコツ: 「内(ない)はK(ケー)」=「内はK⁺」、「外はNa⁺」と語呂で覚える。陰イオンも同様に「内はHPO₄²⁻・タンパク質」「外はCl⁻」と対比する。
- 関連知識: このイオン分布の維持にはNa⁺-K⁺ポンプ(能動輸送、第1章E節)が不可欠であり、ATPをエネルギー源として使用する。
- よくある間違い: 「Na⁺とK⁺の内外の関係」を逆に覚えてしまうミスが多い。細胞「内」にK⁺が多いことを確実に記憶する。
| 体液区分 | 体重比 | 主要陽イオン | 主要陰イオン |
|---|---|---|---|
| 細胞内液 | 約40% | K⁺ | HPO₄²⁻、タンパク質 |
| 細胞外液(間質液) | 約15% | Na⁺ | Cl⁻ |
| 細胞外液(血漿) | 約5% | Na⁺ | Cl⁻、HCO₃⁻ |
表: 体液の区分とイオン組成
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