問題
糖新生の材料になるのはどれか。
- アミノ酸
- マルトース
- ガラクトース
- グリコーゲン
解答: 1(アミノ酸)
解説
- 正しい。アミノ酸は糖新生の材料となる。糖新生とは糖質以外の物質(アミノ酸・乳酸・グリセロールなど)からグルコースを合成する代謝経路であり、主に肝臓で行われる。タンパク質からもエネルギーを取り出すことはできる。ように、アミノ酸はピルビン酸やオキサロ酢酸などを経由してグルコースに変換される(糖原性アミノ酸)。飢餓時には蛋白質が分解されてアミノ酸となり、糖新生の重要な基質となる。
- 誤り。マルトース(麦芽糖)はグルコース2分子からなる二糖類であり、糖質そのものである。糖新生は「糖質以外から」グルコースを作る経路であるため該当しない。
- 誤り。ガラクトースは単糖類であり糖質そのものである。代謝経路でグルコースに変換されるが、これは糖新生とは別の経路(ガラクトース代謝経路)である。
- 誤り。グリコーゲンはグルコースの貯蔵型多糖であり、グリコーゲン分解(グリコーゲノリシス)によってグルコースが遊離する。これも糖新生ではない。
ポイント
- 糖新生=「糖質以外の物質」からグルコースを合成する経路。基質はアミノ酸・乳酸・グリセロールである。
- 覚え方のコツ: 「糖”新”生の材料は糖じゃ”ない”もの」と覚える。マルトース・ガラクトース・グリコーゲンはすべて糖質であるため除外できる。
- 関連知識: タンパク質は身体の主要な構成成分であり、これが大量に使われるのは飢餓などの異常な場合のみである。通常はエネルギー源として糖質・脂質が優先的に使われる。
- よくある間違い: ガラクトースもグルコースに変換されるが、これは糖質→糖質の変換であり糖新生ではない。糖新生は「非糖質→グルコース」の経路である。
| 物質 | 分類 | 糖新生の基質か | 理由 |
|---|---|---|---|
| アミノ酸 | 非糖質 | 該当する | ピルビン酸等を経てグルコースに変換 |
| 乳酸 | 非糖質 | 該当する | コリ回路でグルコースに再合成 |
| グリセロール | 非糖質(脂質由来) | 該当する | 糖新生経路に入る |
| マルトース | 糖質(二糖類) | 該当しない | 糖質そのもの |
| ガラクトース | 糖質(単糖類) | 該当しない | 糖質の代謝経路 |
| グリコーゲン | 糖質(多糖類) | 該当しない | グリコーゲン分解 |
表: 糖新生の基質と非基質の分類
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