問題
グルコースについて正しいのはどれか。
- 多糖類である。
- 蛋白質の合成に利用される。
- グリセロールから合成される。
- ミトコンドリアで分解される。
解答: 3(グリセロールから合成される。)
解説
- 誤り。グルコースは単糖類(六炭糖、C₆H₁₂O₆)であり、多糖類(デンプン、グリコーゲンなど)ではない。
- 誤り。蛋白質の合成に利用されるのはアミノ酸である。グルコースはエネルギー源として利用される。
- 正しい。グリセロール(脂質分解産物)は糖新生の経路を経てグルコースに変換される。糖新生とは糖質以外の物質からグルコースを合成する代謝経路であり、主に肝臓で行われる。異化作用でエネルギーを取り出す材料として主に糖質と脂質が使われる。脂質由来のグリセロールからもグルコースが合成可能である。
- 誤り。グルコースの分解はまず細胞質での解糖系で始まりピルビン酸となる。ピルビン酸がミトコンドリアに取り込まれて酸化されるのであり、グルコース自体がミトコンドリアで直接分解されるわけではない。
ポイント
- 糖新生の基質は「糖質以外の物質」=アミノ酸・乳酸・グリセロールなどである。
- 覚え方のコツ: 「糖”新”生=糖以外から”新”しくグルコースを作る」と字義通りに覚える。グリコーゲン分解は糖新生ではない。
- 関連知識: 解糖系は細胞質で行われ(酸素不要)、その後ピルビン酸がミトコンドリアのクエン酸回路・電子伝達系で完全酸化される。
- よくある間違い: 選択肢4の「ミトコンドリアで分解」は部分的に正しく見えるが、グルコースの分解開始は細胞質の解糖系である点がポイントである。
| 代謝経路 | 場所 | 基質 | 産物 |
|---|---|---|---|
| 解糖系 | 細胞質 | グルコース | ピルビン酸、ATP(2モル) |
| クエン酸回路 | ミトコンドリア | アセチルCoA | CO₂、ATP(2モル) |
| 電子伝達系 | ミトコンドリア | NADH、FADH₂ | H₂O、ATP(34モル) |
| 糖新生 | 主に肝臓 | アミノ酸、乳酸、グリセロール | グルコース |
表: グルコース関連の主要代謝経路
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