問題
分解酵素を含む細胞小器官はどれか。
- 小胞体
- ミトコンドリア
- リソソーム
- 中心体
解答: 3(リソソーム)
解説
- 誤り。小胞体はタンパク質合成(粗面)や脂質合成・Ca²⁺貯蔵(滑面)に関与する器官であり、分解酵素を主として含む器官ではない。
- 誤り。ミトコンドリアはクエン酸回路と電子伝達系によるATP産生を行う器官であり、分解酵素の貯蔵器官ではない。
- 正しい。リソソーム(ライソソーム)は膜で包まれた袋状の小顆粒で、細胞質内に散在している。加水分解酵素を多く含んでおり、不要な物質を分解処理する。細胞内に取り込まれた異物や老廃物、不要になったタンパク質・脂質・核酸・多糖類などを分解する「細胞内の消化器官」である。食作用(エンドサイトーシス)で取り込まれた物質の処理にも関与する。
- 誤り。中心体は1対の円筒状の小体からなり、細胞分裂に際して紡錘体形成に働く器官であり、分解酵素とは無関係である。
ポイント
- リソソームは加水分解酵素を多く含み、不要な物質を分解処理する「細胞内の消化器官」である。
- 覚え方のコツ: 「リソ(lyso)=溶かす」→分解酵素で不要物を溶かす(分解する)器官と覚える。
- 関連知識: リソソームの分解機能は膜動輸送(食作用)と連携して働く。食作用で取り込んだ異物をリソソームの酵素で分解する。
- よくある間違い: ミトコンドリアも「分解」(糖の酸化分解)を行うが、これはエネルギー産生のための代謝反応であり、不要物質の分解処理を行うリソソームとは役割が異なる。
| 細胞小器官 | 主な機能 | 特徴 |
|---|---|---|
| ミトコンドリア | ATP産生(好気的代謝) | 二重膜、クリステ構造 |
| ゴルジ装置 | タンパク質の濃縮・分泌 | 扁平な袋の積み重ね |
| 粗面小胞体 | タンパク質合成 | リボソーム付着 |
| 滑面小胞体 | 脂質合成、Ca²⁺貯蔵 | リボソームなし |
| リソソーム | 不要物質の分解 | 加水分解酵素を含む |
| 中心体 | 細胞分裂(紡錘体形成) | 1対の円筒状小体 |
表: 主要な細胞小器官の機能一覧
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