問題
DNAについて正しい記述はどれか。
- 小胞体にある。
- 1 本のラセン構造である。
- 遺伝情報をもつ。
- 2 種類の塩基で構成される。
解答: 3(遺伝情報をもつ。)
解説
- 誤り。DNAは主に核内に染色質(染色体)として存在する。小胞体はタンパク質合成(粗面)や脂質合成(滑面)の場であり、DNAは存在しない。
- 誤り。DNAはヌクレオチドの鎖が2本向き合い、互いの塩基同士で結合して二重らせん構造を形成している。1本のらせん構造ではない。
- 正しい。DNAは個体の形質に関するすべての遺伝情報を持つ分子である。リン酸・糖(デオキシリボース)・塩基からなるヌクレオチドが鎖状につながった高分子化合物であり、4種類の塩基(A・G・T・C)の配列順序によって遺伝情報がコードされている。細胞分裂時にはDNAが正確に複製され新しい細胞に受け継がれるほか、mRNAへの転写を通じてタンパク質合成を指令する。ヒトのゲノムは約30億塩基対で、約2万2千個の遺伝子を含む。
- 誤り。DNAを構成する塩基はアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4種類であり、2種類ではない。
ポイント
- DNAは核内に存在する二重らせん構造の高分子であり、A・G・T・Cの4種類の塩基配列によって遺伝情報をコードしている。
- 覚え方のコツ: 「DNAの塩基=ATGC」「RNAの塩基=AUGC(TがUに変わる)」と対比して覚える。二重らせんの相補的塩基対は「A-T、G-C」である。
- 関連知識: DNAの遺伝情報はmRNAに転写され、リボソーム上でタンパク質に翻訳される(セントラルドグマ: DNA→RNA→タンパク質)。
- よくある間違い: DNAとRNAの違いを混同しやすい。RNAは1本鎖・リボース・ウラシル、DNAは2本鎖・デオキシリボース・チミンである。
| 項目 | DNA | RNA |
|---|---|---|
| 構造 | 二重らせん(2本鎖) | 1本鎖 |
| 糖 | デオキシリボース | リボース |
| 塩基 | A, G, T, C | A, G, U, C |
| 存在場所 | 核(染色体) | 核・細胞質 |
| 主な機能 | 遺伝情報の保持・複製 | タンパク質合成(転写・翻訳) |
表: DNAとRNAの比較
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント