問題演習
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【一問一答】1.3.3 人体の構成 – 皮膚の神経・血管
【皮膚の神経・血管】
皮膚は、痛覚・温度覚(温覚・冷覚)・触覚・圧覚のような皮膚感覚を感受すため、感覚器官とも見なされる。
○
×
(解答) ○
皮膚は、痛覚・温度覚(温覚・冷覚)・触覚・圧覚のような皮膚感覚を感受します。このため、皮膚は感覚器官とも見なされます。
自由神経終末は( 覚)を感受する。
触圧覚
温痛覚
(解答) 温痛覚
皮膚には感覚受容器が分布していますが、痛みと温度覚を感じる受容器は「自由神経終末」です。
自由神経終末は、皮膚に分布する感覚神経の一部が表皮に入り、髄鞘を失い上皮細胞間に広がって神経組織が組織中にそのまま終わったものです。
自由神経終末は有髄神経に付属した速い痛みを感じるものと、無髄神経に付属した遅い痛みを感じるものの2種類がある。
○
×
(解答) ○
痛みには「速い痛み」と「遅い痛み」の2種類があります。
針で皮膚を突き刺すと、瞬間的に鋭い痛みを感じます。これは場所がはっきりとした痛みで、刺激がやむと急速に痛みが消える特徴があります。これが「速い痛み」です。
痛み刺激が強い場合に、この速い痛みの後に、0.5~1秒遅れて、鈍い痛みが続くことがあります。これは鈍くて灼け付くような痛みで空間的な広がりを持ち、痛みが消失するまでに時間がかかる特徴があります。これが「遅い痛み」です。
このように皮膚の痛みには質の異なった2種類の痛みがあります。
「速い痛み」を感じる自由神経終末は( 受容器)といわれる。
高閾値機械受容器
ポリモーダル侵害受容器
(解答) 高閾値機械受容器
「速い痛み」を感じるのは高閾値機械受容器 (高閾値侵害受容器)です。
高閾値機械受容器は機械的侵害刺激のみに反応し、有髄のAδ線維によって侵害情報を伝えます。刺すような速い痛みを伝える神経です。
「遅い痛み」を感じる自由神経終末は( 受容器)といわれる。
高閾値機械受容器
ポリモーダル侵害受容器
(解答) ポリモーダル侵害受容器
「遅い痛み」を感じるのはポリモーダル侵害受容器です。
ポリモーダル侵害受容器は機械的・温度的・化学的など異なる多種類の侵害刺激に反応し、無髄のC線維によって侵害情報を伝えます。うずくような遅い痛みを伝える神経です。
自由神経終末は( )に分布する。
表皮
真皮
皮下組織
(解答) 表皮
「表皮に分布するのは自由神経終末とメルケル細胞」あとは真皮。
皮膚に分布する感覚受容器には痛みを感じる自由神経終末の他に、触圧覚を感じるメルケル盤やマイスネル小体、ルフィニ終末、パチニ小体、毛包受容器などありますが、感覚受容器の多くは真皮に分布しています。
少数の表皮に分布するものをしっかり覚えて、その他は真皮と覚えると楽です。
メルケル盤、ルフィニ終末、マイスネル小体、パチニ小体は( 覚)を感受する。
触圧覚
温痛覚
(解答) 触圧覚
触圧覚 (触覚・圧覚)に関与する受容器にはメルケル盤、ルフィニ終末、マイスネル小体、パチニ小体などがあります。順応の速さや、強さを感じるもの、動きを感じるものなどの違いがあります。
触圧覚を感受する受容器からの情報を伝える求心性神経は( 線維)である。
Aα
Aβ
Aδ
Aγ
B
C
(解答) Aβ
触圧覚を感受する受容器からの情報を伝える求心性神経は、太くて伝導速度の速い有髄のAβ線維です。
手技療法の鎮痛機序として知られるゲートコントロール説は同じ脊髄レベルに入力する感覚では、同時に入力した太い神経からの情報がが細い神経からの入力を入り口(ゲート)で入力を減らすという説に基づいています。痛みの神経は無髄のC線維か有髄のAδ線維ですが、触圧覚を伝える神経はAβなので、痛みを伝える神経より太くなっています。よって同じ部位から痛みと触圧覚の情報が同時に入る場合、触圧覚の情報が痛みの情報を入り口で押さえる(ゲートコントロール)と考えられます。これが「痛いの痛いの飛んでけ」の原理です。
メルケル盤とルフィニ小体は順応が遅く、圧刺激が長時間続いても、インパルスを発射し続ける性質をもち、( 検出器)の機能を果たす。
強度検出器
速度検出器
加速度検出器
(解答) 強度検出器
メルケル盤とルフィニ小体は圧刺激が長時間続いても、インパルスを発射し続ける性質をもち、強度検出器の機能を果たします。
手技療法でいえば、圧を徐々に入れる時間(漸増) → 持続圧 → 圧が徐々に抜ける時間 (漸減)のどの時間でも持続的にインパルスを発し続けます。強度検出器なので「強さ」の感知に働きます。
マイスネル小体と毛包受容器は刺激の動きに応じて反応し、刺激の動きが止まると圧刺激が続いていても応じなくなる性質をもち、( 検出器)の機能を果たす。
強度検出器
速度検出器
加速度検出器
(解答) 速度検出器
マイスネル小体と毛包受容器は刺激の動きに応じて反応し、刺激の動きが止まると圧刺激が続いていても応じなくなる性質をもち、速度検出器の機能を果たします。
手技療法でいえば、圧を徐々に入れる時間(漸増)にインパルスを発しますが、持続圧に入るとインパルスは停止します。そして圧が徐々に抜ける時間 (漸減)に入ると再びインパルスを発します。この性質より速度検出器と呼ばれ、速度つまり「動き」の感知に働きます。
パチニ小体は、振動刺激に反応する最も順応の速い受容器で、( 検出器)の機能を果たす。
強度検出器
速度検出器
加速度検出器
(解答) 加速度検出器
パチニ小体は、振動刺激に反応する最も順応の速い受容器で、加速度検出器の機能を果たす。
手技療法でいえば、圧を徐々に入れる時間(漸増)の始まりと終わりにインパルスを発し、持続圧に入るとインパルスは停止します。そして圧が徐々に抜ける時間 (漸減)の始まりと終わりに再びインパルスを発します。つまり加圧・減圧の速度が一定の場合や持続圧の場合ではインパルスを発せず、速度に変化が起こる瞬間のみにインパルスを発します。この性質より加速度検出器と呼ばれます。これは振動の検知によく働きます。
【皮膚の血管】
皮膚を流れる血液は心拍出量の約( %)にあたり、体熱の放散に役立つ。
5%
15%
25%
(解答) 5%
皮膚を流れる血液は、心拍出量の約5%にあたり、体熱の放散に役立ちます。この皮膚の血流量は外気温の変化に応じて20倍も増減します。
表皮に血管は分布する。
○
×
(解答) ×
表皮に血管は分布しません。血管は真皮の浅層と深層の2面に広がります。
真皮浅層では真皮乳頭の部分に血管が分布して、表皮に栄養を与えます。
※ 表皮は重層扁平上皮。表皮に限らず、上皮組織の内部には血管は分布しません。なぜなら、上皮組織は細胞がびっしりと隙間なく並んでいるからです。したがって血管が入り込む余地が無いと考えると理解できます。
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つむぐ指圧治療室・相模大野|自律神経を整える腹部指圧(按腹)
かずひろ先生は、神奈川県相模原市で「つむぐ指圧治療室」を開業しております。
ご存知でしょうか。指圧は肩こりや腰痛だけではなくて、実は自律神経の調節がとても得意なんです。その秘訣は「腹部指圧」です。江戸時代では「按腹」とも呼ばれていました。お腹には消化器系や泌尿器系といった臓器があるのはもちろんですが、内臓器の働きを調節する自律神経が張り巡らされています。
自律神経という場合には、一般的に「交感神経」と「副交感神経」が有名です。交感神経は心身を緊張状態として闘争や逃走に適した状態とする役割があり、副交感神経は心身をリラックスさせ消化吸収を促し治癒力をたかめてエネルギーを蓄えるように働きます。
これらは臓器の機能を調節する「遠心性」の自律神経ですが、これ以外に「求心性」の自律神経があります。これを内臓求心性神経といい、実は遠心性線維より遥かに多い数があることが知られています。内臓からの求心性神経は常に脳や脊髄に内臓の情報を伝えています。文字通りこころと身体は繋がっています。内臓の調子が悪ければ、イマイチやる気も起きないのは、無理をしないようにという内臓求心性神経からのメッセージかもしれません。
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