【一問一答】1.2.1 人体の構成 – 上皮組織

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【一問一答】1.2.1 人体の構成 – 組織:上皮組織

組織とは

同じ形態と機能を持つ細胞が集まり、一定の規律に従い配列したものを(  )という。

(解答) 組織
同じ形態と機能を持つ細胞が集まり、一定の規律に従い配列したものを組織といいます。

組織は、上皮組織、骨組織、軟骨組織、筋組織、神経組織の5種類に区別される。○×

(解答) ×
組織は、上皮組織、結合組織(支持組織)、筋組織、神経組織に区別されます。骨組織や軟骨組織、血液は結合組織に分類されます。

上皮組織は(  )と呼ばれる細い線維の集まりでできた板の上に、数多くの細胞が互いに密接して並ぶ。

(解答) 基底膜
上皮組織と結合組織の間には「基底膜」が存在します。
基底膜というシートの上に細胞がみっしりと並んだものが上皮組織だと考えると良いです。だから上皮組織を通過する構造物である血液空気関門 (1型肺胞上皮細胞・基底膜・毛細血管内皮細胞) や、濾過膜 (足細胞突起・基底膜・毛細血管内皮細胞) に基底膜が含まれています。

上皮組織は結合組織に比べ細胞間基質が多い。○×

(解答) ×
細胞間基質は細胞と細胞の間を埋める物質です。細胞間基質が多いのは結合組織で、上皮組織は細胞同士が密接して並んでいるので細胞間基質はほとんどありません。

上皮組織の分類

口腔や食道は(   上皮)である。

(解答) 重層扁平上皮
重層扁平上皮は摩擦や機械的刺激に強いのが特徴です。消化器系で言えば入り口と出口は摩擦や機械的刺激に強い重層扁平上皮。真ん中の胃・小腸・大腸は吸収や分泌に向く単層円柱上皮です。

胃・小腸・大腸は(   上皮)である。

(解答) 単層円柱上皮
単層円柱上皮は細胞の丈が長いのが特徴です。細胞の丈が長いということは、ひとつひとつの細胞たちが沢山の細胞小器官をもてるということです。これは何かを分泌したり吸収したりする部位に向いています。

肛門は(   上皮)である。

(解答) 重層扁平上皮
消化管で言えば、入り口と出口が重層扁平上皮。真ん中が単層円柱上皮です。大腸は単層円柱上皮ですが、肛門直腸結合(歯状線・櫛状線)より先は重層扁平上皮になります。紙で拭かなくてはならないので、摩擦に強い重層扁平上皮なんですね。

鼻腔や喉頭は(   上皮)である。

(解答) 多列上皮
呼吸器系は鼻腔から喉頭、気管・気管支までの気道は多列上皮。呼吸器系の終わりである肺胞は単層扁平上皮です。

気管や気管支は(   上皮)である。

(解答) 多列上皮
先ほどもでてきましたが、気道は多列上皮です。多列上皮は線毛があるので多列線毛上皮や多列円柱線毛上皮と言われることもあります。どれも「多列」とあれば多列上皮。気道の上皮です。

肺胞は(   上皮)である。

(解答) 単層扁平上皮
単層扁平上皮はその名の通り薄いのが特徴。薄いということは物質交換に向いているということです。肺胞はガス交換の場所なので、薄い単層扁平上皮です。

腎杯・腎盂・尿管・膀胱は(   上皮)である。

(解答) 移行上皮
腎杯・腎盂・尿管・膀胱は移行上皮です。移行上皮は伸び縮みできるのが特徴。膀胱はまさに溜めている尿の量によって伸び縮みしなくてはなりませんが、移行上皮は膀胱だけではなく、腎杯・腎盂・尿管・膀胱の4点セットです。必ずセットで覚えてください。

子宮は(   上皮)である。

(解答) 単層円柱上皮
子宮は単層円柱上皮です。子宮には子宮腺や頚管腺があります。単層円柱上皮は分泌に適した上皮です。

卵管は(   上皮)である。

(解答) 単層円柱線毛上皮
卵管は単層円柱線毛上皮です。線毛の動きにより卵子を運びます。多列線毛上皮は呼吸器系(気道)です。

膣は(   上皮)である。

(解答) 重層扁平上皮
女性生殖器は卵管が単層円柱線毛上皮、子宮が単層円柱上皮、膣は重層扁平上皮です。重層扁平上皮は摩擦や機械的刺激に強い上皮です。

血管・リンパ管・心内膜は(   上皮)である。

(解答) 単層扁平上皮
血管・リンパ管・心内膜は内皮と呼ばれ、単層扁平上皮です。単層扁平上皮は薄いので物質交換に向きます。毛細血管は周辺組織とガスや栄養素、老廃物の交換をするので、血管内皮は薄い単層扁平上皮が向いています。

腹膜・胸膜・漿膜性心膜は(   上皮)である。

(解答) 単層扁平上皮
腹膜・胸膜・漿膜性心膜は単層扁平上皮で、組織学的には漿膜と言われます。また分類では中皮に分類されます。内皮も中皮も単層扁平上皮と覚えておくとお得です。

表皮は(   上皮)である。

(解答) 重層扁平上皮
表皮はもっとも摩擦や機械的刺激に強くなくてはならないので角化した重層扁平上皮です。皮膚は三層構造であることに注意。表皮は単層扁平上皮。真皮は密性結合組織。皮下組織は疎性結合組織です。

細胞間結合装置

上皮細胞は隣接する細胞の連結を強めるために細胞間結合装置が発達している○×

(解答) ○
上皮細胞には隣接する細胞の連結を強めるために細胞間結合装置 (細胞間接着装置) と総称される特殊な構造が存在します。細胞間結合装置には4種類あります。

物質の通過を阻止する細胞間結合装置は(   )である。

(解答) タイト結合 (密着帯)
タイト結合の特徴はしっかり密封して漏らさないということです。ジップロックで封をするようなイメージです。例えば小腸は液状に消化された食物が通ります。食べ物・飲み物が細胞の間から染みて腹腔に入り込んでしまったら腹膜炎になってしまいます。そのようことがないように、タイト結合でしっかりと密着して、漏らさない構造になっています。また、タイト結合は血液脳関門でも発達しています。「タイト結合=しっかり密封漏らさない」が特徴です。

タイト結合のすぐ下にある少し隙間が開いている細胞間結合装置は(  )である。

(解答) 接着帯
接着帯はタイト結合のすぐ下にあり、同じく細胞周囲を帯状に取り巻いています。細胞間隙は20nmと開いていて、そこにカドへリンという細胞間結合物質がつまっています。この部に面する細胞膜の内面には裏打ち構造が認められ、アクチンフィラメントが集まって、細胞どうしを接着しています。

丸い斑状(ボタン型)の細胞間結合装置は(  )である。

(解答) デスモソーム (接着斑)
デスモソーム (接着斑) はボタン型タンパクが特徴の細胞間結合装置です。2枚の布を2個のボタンを介して糸で綴じ合わせたような構造をしています。

イオンチャネルを形成する細胞間結合装置は(  )である。

(解答) ギャップ結合 (細隙結合)
ギャップ結合の特徴は2枚の細胞膜を貫通するイオンチャネルをが形成されていることです。この孔の直径は2nmで、イオン、糖、アミノ酸などの低分子の物質を通過させることができ、上皮細胞間の情報交換を行います。
ギャップ結合は特に心筋細胞間で発達しています。これにより心筋は電気的な興奮が1つの細胞より隣の細胞へと容易に伝わっていきます。そのため多数の細胞から構成される心房・心室はあたかも1個の細胞のように一致して収縮します。これを機能的合胞体といいます。

腺上皮

分泌を主な機能とする細胞を腺細胞といい、それらが集まり腺上皮をつくる。○×

(解答) ○
体表や間腔内に分泌を行う外分泌腺は、必ず上皮組織です。しかし内分泌腺は多くは上皮由来ですが、副腎皮質、精巣、卵巣などは結合組織に由来します(間葉性)。また、松果体や下垂体後葉、副腎髄質は神経性由来の内分泌器官です。

(   細胞)は単独で分泌機能をはたす単細胞腺である。

(解答) 杯細胞
杯細胞は腸上皮や気管上皮に見られる単細胞腺で、粘液を分泌します。

多くの腺細胞が集まって分泌を行うのが多細胞腺は腺細胞が集まる分泌部と導管に別れる。○×

(解答) ○
多くの腺細胞が集まって分泌を行うのが多細胞腺です。多細胞腺では役割の分担が行われ、腺細胞が集まる分泌部(終末部)とつくられた分泌物を上皮の表面まで運ぶ管状の導管に分かれます。唾液腺や膵臓、乳腺など、その多くは多細胞腺です。

エクリン汗腺 (小汗腺) の分泌形式は(  分泌)である。

(解答) 開口分泌
エクリン汗腺の分泌形式は開口分泌です。ゴルジ装置でつくられた分泌顆粒が細胞膜直下に移動し、分泌物を包む膜が細胞膜と癒合して内容物が放出されます。

アポクリン汗腺 (大汗腺) の分泌形式は(  分泌)である。

(解答) 離出分泌 (アポクリン分泌)
アポクリン汗腺がアポクリン分泌するのは名前から当たり前の話なので、別名も覚えてください。アポクリン分泌=離出分泌。ホロクリン分泌=全分泌です。
アポクリン分泌は、細胞の表面近くに分泌物が集まり、風船のように表面に向かって膨出して、ついには細胞質の一部とともにちぎれて分泌されます。「膨らんで離れて出る」から離出分泌です。解剖学用語は漢字を分解して意味を考えて覚えると覚えやすいです。
アポクリン分泌を行う部位は、腋窩の大汗腺(アポクリン汗腺)、耳道腺、肛門周囲腺などが知られています。分泌物にはタンパク質が含まれ特有のにおいを発します。

脂腺の分泌形式は(  分泌)である。

(解答) ホロクリン分泌 (全分泌)
脂腺の分泌形式はホロクリン分泌 (全分泌)です。脂腺の分泌細胞は細胞内部に脂質が充満し、やがて変性に陥り、細胞全体がそのまま分泌物となり放出されます。

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    つむぐ指圧治療室・相模大野|自律神経を整える腹部指圧(按腹)

    かずひろ先生は、神奈川県相模原市で「つむぐ指圧治療室」を開業しております。

    ご存知でしょうか。指圧は肩こりや腰痛だけではなくて、実は自律神経の調節がとても得意なんです。その秘訣は「腹部指圧」です。江戸時代では「按腹」とも呼ばれていました。お腹には消化器系や泌尿器系といった臓器があるのはもちろんですが、内臓器の働きを調節する自律神経が張り巡らされています。

    自律神経という場合には、一般的に「交感神経」と「副交感神経」が有名です。交感神経は心身を緊張状態として闘争や逃走に適した状態とする役割があり、副交感神経は心身をリラックスさせ消化吸収を促し治癒力をたかめてエネルギーを蓄えるように働きます。

    これらは臓器の機能を調節する「遠心性」の自律神経ですが、これ以外に「求心性」の自律神経があります。これを内臓求心性神経といい、実は遠心性線維より遥かに多い数があることが知られています。内臓からの求心性神経は常に脳や脊髄に内臓の情報を伝えています。文字通りこころと身体は繋がっています。内臓の調子が悪ければ、イマイチやる気も起きないのは、無理をしないようにという内臓求心性神経からのメッセージかもしれません。

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    「腹を割って話をする」「腹を決める」などという諺があるように、お腹は私たちの身体の根本ともなるところです。だからこそ、内臓器に対する深い理解とともに、誠心誠意お腹の臓器たちに敬意を払い腹部指圧をさせていただいております。

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