腱膜をもつのはどれか (2017年 あマ指 問題18)

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ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

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腱膜をもつのはどれか (2017年 あマ指 問題18)

1 ○ 広背筋
背部の下部および胸部の外側部にある、わり合い薄いが大きい筋である。上部は僧帽筋におおわれる。起始は第6~第8胸椎以下の棘突起、胸腰筋膜、第9~第12肋骨、肩甲骨下角、腸骨稜から起こり、上部はほとんど、水平に、下部はしだいに斜め外上方へ向かい、肩甲骨下部をおおい上腕骨小結節稜に停止する。作用はおもに上腕の内転であるが、強く働けば上腕が内旋され後方に引かれる。胸背神経をうける。広背筋は、腰部で腸骨稜の後部から下位の胸椎棘突起まで広がる広大な起始腱膜をつくり、この腱膜と固有背筋を包む胸腰筋膜とが癒合したものが腰背腱膜と呼ばれる。

2 × 大円筋
小円筋の下方で肩甲骨下角より起こり前外方に向かい、上腕骨小結節稜につく。上腕骨を後内方に引く。また内方にまわす。肩甲下神経の支配による。

3 × 前鋸筋
胸郭の外側面および後面にあり、第1~第9肋骨から起こり、胸郭の外側面を走り、上後方に向かい、肩甲骨の下を通り、肩甲骨の上角、内側縁、下角につく。肩甲骨を前外方に引く。肩甲骨が固定されているときは肋骨を引き上げる。長胸神経の支配による。

4 × 大菱形筋
僧帽筋におおわれる薄い菱形の筋で、頸椎より起こる小菱形筋と、胸椎から起こる大菱形筋とがある。筋全体として起始は、第6頸椎以下第4胸椎の棘突起、項靱帯から起こり斜めに外下方に走り、肩甲骨内側縁下部に停止する。作用は、肩甲骨を内上方に引く。肩甲背神経をうける。


広背筋

広背筋は、腰部で腸骨稜の後部から下位の胸椎棘突起まで広がる広大な起始腱膜をつくり、この腱膜と固有背筋を包む胸腰筋膜とが癒合したものが腰背腱膜と呼ばれる。胸腰筋膜は前方に伸び、固有背筋の外側部とその前方にある腰方形筋を分けており、この部分を胸腰筋膜の前葉と呼ぶ。胸腰筋膜と広背筋腱膜が合してできた腰背腱膜の部分を胸腰筋膜の後葉と呼ぶことも多い。また、懸垂など肩を下げる方向に力を入れると、腋窩後壁から側腹部にかけて広背筋の外側縁を触れるが、腸骨稜からの起始の前縁と外腹斜筋の後縁と腸骨稜に固まれた腰三角は、腹壁の中で抵抗の低い部位の1つである。 (p.227 背部)

胸腰筋膜と腰背腱膜

胸腰筋膜は、固有背筋を包み、浅背筋と上・下後鋸筋に被われる。椎骨の棘突起および棘上靭帯と肋骨角、腰椎肋骨突起および腸骨稜との間に張り、上方は項筋膜につづき、下端部は仙骨後面につく。腰部では下後鋸筋の筋膜、下部ではさらに広背筋の腱膜と重なって癒着するため著しく厚くなっている。この部を腰背腱膜という。分担解剖学 1 総説・骨学・靭帯学・筋学 p.278 背部の筋膜

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腱膜をもつ筋
  • 外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋:3筋の停止腱膜が癒合し腹直筋鞘を形成。外腹斜筋の停止腱膜は鼠径靭帯となる。
    • 外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋の停止腱膜が正中線近くで癒合して、腹直筋鞘を形成する。(p.215 前腹筋)
    • 鼠径靱帯は外腹斜筋の停止腱膜の下縁が肥厚して靱帯となって、上前腸骨棘と恥骨結節との間に張ったものである。(p.215 側腹筋)
  • 腹直筋:左右の腹直筋の間の白線は腱膜状である。
    • 左右の腹直筋の間の前正中溝の内部は白線と呼ばれ、太い血管や神経がなく、剣状突起から恥骨結合まで続く腱膜状の帯となる。(p.226 腹部)
  • 上腕二頭筋:一部が腱膜として前腕筋膜に癒合
    • 上腕二頭筋の停止腱は肘関節をまたいで橈骨粗面につくほか、一部は腱膜として前腕内側の皮下にある前腕筋膜に癒合する。この腱膜は前腕を回外する際に、二頭筋の収縮力を前腕筋膜に伝える作用があるといわれる。(p.239 上腕の屈筋群)
  • 長掌筋:手掌の皮下で手掌腱膜に移行
    • 長掌筋は、前腕遠位部でヒモのような細い腱をなす。腱は屈筋支帯の浅層を通って(手根管は通らない)、手掌の皮下で扇状に広がった手掌腱膜をつくる。手掌腱膜は手掌の皮膚と強く癒合するため、手のひらの皮膚はつまみ上げることができない。(p.242 前腕の屈筋群)
  • 総指伸筋・小指伸筋:第2~5指の指背腱膜に移行
    • 総指伸筋と小指伸筋は前腕に筋腹を持ち、総指伸筋は第2~5指、小指伸筋は第5指に向かう。これらの筋が手根に近づくと細長い腱となって伸筋支帯の下を通り、手背に入る。各指の腱は指背で膜状に拡がって指背腱膜をなす。この腱膜は3部の線維束になって、中央の線維は中節骨底、両側の線維は末節骨底につく。手背で、総指伸筋の4腱は隣り合う腱どうしが線維束によって相互に結合しあうので(腱間結合)、ある指だけを単独で伸展することが難しい。また、指を強く伸展し背側にそらせると手背にこれらの鍵が明確に触知される。小指のみに停止する小指伸筋は小指を単独で伸展する。(p.245 前腕の伸筋群)
  • 縫工筋、薄筋、半腱様筋:腱膜様に広がり鵞足を形成
    • 縫工筋薄筋半腱様筋の3筋は、ともに脛骨粗面の内側に停止する。これら3筋の腱は腱膜様に広がり、互いに癒合して終わる。その停止腱の形が水かきを持ったガチョウの足に似ているととろから、鵞足と呼ばれる。鵞足は膝関節の関節包を内側より補強する。(p.269 大腿前面の筋(伸筋群))
  • 長指伸筋:第2~5指の指背腱膜に移行
    • 長指伸筋は上方では前脛骨筋の外側、下方では長母指伸筋の外側に位置し、指を背屈させると、足首の背側に何本かの腱を触れる。足背で4腱に分かれ、第2~5指の指背腱膜に移行し、その中節骨と末節骨に終わる。第2~5指を伸展し、足関節の背屈と外反を助ける。(p.275 下腿前面の筋(伸筋群))
  • 前頭筋:後頭前頭筋として帽状腱膜に移行
    • 額の皮下には眉を引き上げ額に横皺をつくる前頭筋があるが、この筋は頭頂部をおおう帽状腱膜により後頭骨の上項線から起こる後頭筋と連続しており、合わせて後頭前頭筋という。(p.297 表情筋)

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