内耳について正しいのはどれか (2017年 あマ指 問題26)

note 解剖学マガジン

ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

かずひろ先生の解剖学マガジンのポイント
1 とにかく図が豊富
2 解説、一問一答、国試過去問で効率良く学べる
3 ポイントは表形式でまとめられ、覚えるポイントが明確
4 オンライン講座と連動。アーカイブ動画で何度でも学習できる

解剖学マガジン|note

 

あなたの結果を表示するためにクイズを共有 !


あなたの結果を表示するためにあなたについて教えて下さい!

内耳について正しいのはどれか (2017年 あマ指 問題26) I got %%score%% of %%total%% right

内耳について正しいのはどれか (2017年 あマ指 問題26)

1 × 鼓室にある。
鼓室は中耳。

2 × 前庭窓にキヌタが骨がはまる。
鼓膜 – ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨 – 前庭窓
アブミ骨が前庭窓にはまる。

3 × 半規管に蝸牛神経がつながる。
前庭・半規管は前庭神経につながる。蝸牛は蝸牛神経につながる。

4 ○ 膜迷路の内部は内リンパで満たされる。
骨迷路と膜迷路の間は外リンパ。膜迷路の内部は内リンパで満たされる。


平衡聴覚器(p.153 平衡聴覚器)

聴覚器は音を開く器官で、外耳・中耳・内耳からなる。内耳は聴覚器のみならず平衡感覚を感じる器官なので、全体をまとめて平衡聴覚器という。

外耳(p.153 外耳)

耳介と外耳道よりなる。

(1) 耳介
本来、外界の音波に対する集音器の役割を果たしている。皮膚におおわれた耳介軟骨(弾性軟骨)を骨組みとし、耳介筋という小さな横紋筋が数個付いているが、ヒトでは退化して、耳介を自由に動かすことはできない。耳介の下端部には、柔らかい耳たぶ(耳垂)が下がる。(p.153 耳介)

(2) 外耳道
外耳孔から鼓膜に至る長さ約25mmの管状のトンネルで、その外側1/3の壁は軟骨で、内側2/3の壁は骨でできている。外耳道はS状に少し曲がっており、その内面は皮膚におおわれ、耳道腺という特殊なアポクリン汗腺があり、耳垢を分泌する。(p.153 外耳道)

中耳(p.154 中耳)

外耳から来る音波を振動にかえて内耳に伝える部位で、鼓膜鼓室耳管からなる。

(1) 鼓膜
外耳と中耳を境する楕円形の薄い線維性の膜(長径10mm、厚さ0.1mm)である。外耳道に対して直角でなく下前方にやや傾斜しており、その中央は、漏斗状にへこんで鼓膜臍と呼ばれる。鼓膜はきわめて鋭敏な痛覚をもち、鼓膜の外面には下顎神経の枝である耳介側頭神経迷走神経耳介枝(アーノルド神経)が、内面には舌咽神経の枝が分布している。また、鼓膜の内面上方を鼓索神経が走行している。(p.154 鼓膜)

(2) 鼓室
鼓膜に境された奥の空洞で、内面は粘膜におおわれている。前下方に向かって長さ約35mmの細長い耳管が出て咽頭(耳管咽頭口)に通じている。鼓室内には鼓膜と内耳とを連絡するツチ骨キヌタ骨アブミ骨と呼ばれる米粒ほどの大きさの耳小骨があり、互いに関節で連結し音波による鼓膜の振動を内耳に伝えている。これらの耳小骨には耳小骨筋(鼓膜張筋・アブミ骨筋)が付着しており、強い音刺激に対して収縮し耳小骨の運動を弱めている。すなわち耳小骨による伝達を減弱して内耳に過度の刺激が加わらないように働いている。鼓室の内側壁は卵円形の前庭窓の膜があるため、中耳と内耳の間には直接の交通はない。鼓室の後方は、乳様突起の中の乳突蜂巣と交通するので、中耳の炎症がここに進行することもある。(p.154 鼓室)

(3) 耳管
鼓室と咽頭をつなぐ管で、普段は圧平されているが、物を飲み込んだときに一時的に開く。耳管によって鼓室の内圧は外気圧と等しく保たれ、鼓膜が振動しやすい状態になるが、なんらかの原因で閉塞すると鼓室内の空気が吸収され陰圧となり、鼓膜は内方に強く陥没し振動が悪くなり、難聴が起こる。逆に開放されたままになると、自分の声が直接鼓室に響き異常に大きく感じる(自声強聴)。(p.154 耳管)

内耳(p.154 内耳)

内耳は、側頭骨の錐体の中にあり、聴覚と平衡覚を司る骨迷路膜迷路からなる。骨迷路は複雑な形をした中空の洞で、膜迷路は骨迷路とほぼ同じ形をしてこの中に収まっている。両迷路間は外リンパ、膜迷路の内部は内リンパと呼ばれる液体で満たされている。迷路は蝸牛前庭半規管の3部からなり、前庭は半規管と蝸牛への玄関口をなすことから、この名がある。

(1) 蝸牛
文字通りカタツムリの殻に似ていて、蝸牛軸をラセン管が2巻き半取り巻いている。ラセン管の横断面をみると、その内部は2階だてになっており、1階の鼓室階と2階の前庭階に分かれ、その間に中2階として膜迷路に相当する蝸牛管が仕切られている。蝸牛管の床の基底板上にある上皮細胞は丈が高くなり、ラセン器(コルチ器)を形成し音を感受する。蝸牛神経は蝸牛軸内でラセン神経節をつくりラセン器に分布する。
鼓膜を震わせた音の振動は耳小骨を通じて前庭窓に達し、前庭階を満たす外リンパの液体の振動に変えられる。外リンパの振動は蝸牛の前庭階を昇りつめると鼓室階に移り、鼓室階を下る。すなわち、両階は蝸牛の頂部で連絡し外リンパで満たされ、蝸牛窓で消失する。この外リンパの振動は中2階をなす蝸牛管の内リンパに伝えられ、その振動はラセン器の有毛細胞を刺激して音を感受する。(p.154 蝸牛)

(2) 前庭
内耳の中央の部分で、その側壁にある前庭窓によって鼓室に接し、前方に蝸牛、後方に半規管が位置する。前庭には膜迷路に属する球形嚢卵形嚢という2つの袋があり、その内面には平衡斑と呼ばれる感覚装置がある。平衡斑には丈の高い有毛細胞があり、炭酸カルシウムの結晶である平衡砂をのせたゼリー状の平衡砂膜が表面をおおっている。身体の傾きおよび直進する方向とその加速度を感じる。(p.156 前庭)

(3) 半規管
互いに直交する面上に弧(ループ)を描く3本の半円周形の管からなり、それぞれその途中に膨大部というふくらみがある。膨大部の内面には膨大部稜という有毛感覚細胞の直線状の高まりがあり、身体の回転運動の方向と加速度を感じる。(p.156 半規管)

次の問題

[kanren postid=“”]


note 解剖学マガジン

ポイントだけを暗記するのではなく、教科書を理解するための副教材の決定版。理解をすることで記憶は強固になり、忘れなくなります。 そして解剖学の理解は臨床力への豊かな土壌となります。解剖を得意科目にして将来に役立てたい。そんな方におすすめです。

かずひろ先生の解剖学マガジンのポイント
1 とにかく図が豊富
2 解説、一問一答、国試過去問で効率良く学べる
3 ポイントは表形式でまとめられ、覚えるポイントが明確
4 オンライン講座と連動。アーカイブ動画で何度でも学習できる

解剖学マガジン|note

 

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

スポンサードリンク
PAGE TOP