三叉神経の枝はどれか (2014年 あマ指 問題31)

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三叉神経の枝はどれか (2014年 あマ指 問題31)

1 ○ 滑車上神経
頭部体表の大部分を支配するのは三叉神経の3本の枝で、前頭部から鼻背を眼神経の枝(滑車上神経、眼窩上神経)、上唇から頬骨部そして頭頂部へかけては上顎神経の枝(眼窩下神経、頬骨神経)、そして下顎から頬部、側頭部へかけては下顎神経の枝(オトガイ神経、頬神経、耳介側頭神経)が支配する。耳下腺咬筋部から後頭部へかけては頸神経の支配領域となる。耳介と外耳道の一部には迷走神経の枝が分布する。(p.315 頭部の皮神経)

頭部体表を支配する三叉神経の主な枝(p.315 頭部の皮神経)
  • 眼神経の枝
    • 滑車上神経
    • 眼窩上神経
  • 上顎神経の枝
    • 眼窩下神経
    • 頬骨神経
  • 下顎神経の枝
    • オトガイ神経
    • 頬神経
    • 耳介側頭神経

2 × 小後頭神経
頚神経叢の枝。後頚三角より出て胸鎖乳突筋の後縁に沿って上行し、後頭に達し、大後頭神経と大耳介神経の間の後頭部の皮膚知覚(GSA)を司る。(p.305 図10–151 後頸三角、p.312 図10–155 頭頸部の皮神経、p.316 図10–156 頸神経叢)【解剖学講義 p.628 頸神経叢の皮枝】

3 × 上喉頭神経
迷走神経の枝。迷走神経は延髄から出る太い神経で、舌咽神経、腹神経とともに頸静脈孔を通り頭蓋の下面に出たのち内頸静脈に沿って頚部を下行し胸腔に入る。頸部では咽頭への枝や頸動脈小体への枝、上喉頭神経及び心臓枝を分布する。(p.314 迷走神経)

4 × 大耳介神経
頚神経叢の枝。胸鎖乳突筋の後縁中央から皮下に現れ、上行し、耳介の後部・外側部・全部の皮膚に分布する。(p.305 図10–151 後頸三角、p.312 図10–155 頭頸部の皮神経、p.316 図10–156 頸神経叢)


V:三叉神経(感覚性・運動性)(p.311 三叉神経)

最も太い脳神経で、太い知覚根と細い運動根として脳幹のを出入りする。
感覚神経
知覚根は大きな半月神経節(三叉神経節)をつくり、3本の太い枝に分かれ、頭部体表の感覚だけでなく、鼻腔や口腔、眼球と眼窩、頭蓋など、頭部の体性感覚の大部分を支配する。この感覚線維は橋の三叉神経主知覚核中脳路核および橋・延髄から上位頸髄まで広がる脊髄路核へ入る。
運動神経
橋にある三叉神経運動核から始まり、運動根を通り、下顎神経の一部となる。

  1. V1:眼神経
    トルコ鞍の横に付着する神経節から前方に伸び出した眼神経は分枝しながら上眼窩裂を通り、眼窩に入る。眼球や涙腺など眼窩内の構造や眼瞼への枝のほかに、眼窩上縁から前頭部の皮下へ出て頭頂へ向かう枝、鼻背へ向かう枝、鼻腔上部を支配する枝がある。
  2. V2:上顎神経
    正円孔をへて翼口蓋窩に至り、鼻腔と口蓋への枝を分けて眼窩下神経となる。眼窩下神経は、頬骨神経と上顎洞や歯槽と歯への枝を出した後、眼窩の下壁を貫き、眼窩下孔から顔面の皮下に出て下眼瞼から頬部、鼻翼、上唇の皮膚に広がる。頬骨神経は眼窩から頬骨を貫いて皮下に出る。鼻腔への枝は鼻腔の大部分の鼻粘膜の感覚を支配し、鼻中隔の粘膜内を前下方へ伸びる枝は、切歯管を通り口蓋の前部に至る。
    翼口蓋神経節は翼口蓋窩にあり、顔面神経からの副交感神経線維を受ける自律神経節で、上顎神経はこの神経節と交通枝をもって連絡する。この交通枝を利用して節後線維は上顎神経の枝を経由でき、涙腺などに至る。
    (注) 翼口蓋窩:眼窩の奥の狭い空間で眼窩と通じるだけでなく、正円孔を介して頭蓋腔、蝶口蓋孔を介して鼻腔と通じている。さらに口蓋管を介して口蓋と交通している。また、側頭下窩ともつながる。内頸動脈神経叢の枝が通る翼突管もここに通じるので、眼窩や鼻腔そして口蓋など、広い領域に至る神経と血管がここで枝分かれする。
  3. V3:下顎神経
    三叉神経節から下方へ伸びる下顎神経は、すぐに卵円孔を通って側頭下窩に出て多数の枝に分かれる。各咀嚼筋と鼓膜張筋への筋枝は比較的短い。舌神経は途中で鼓索神経と合流したのち外側下方から舌に進入する。耳介側頭神経は、顎関節の内側を通り、外耳孔の直前で皮下に出て側頭部へ広がる。頬神経は頬部から口角の口腔粘膜と皮膚に分布する。下歯槽神経は、顎舌骨筋などへの筋枝を出したのち下顎管の中へ入り、各歯根への枝とオトガイ孔から皮下に出る枝を分岐する。
    下顎神経からは、ツチ骨に停止して鼓膜を緊張させる鼓膜張筋や、軟口蓋の口蓋帆張筋を支配する筋枝も分かれる。

※ この問題には詳細解説もあります。さらに理解を深めたい場合にどうぞ。

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