問題
骨格筋について正しい記述はどれか。
- ミオシンフィラメントはアクチンフィラメントより細い。
- カルシウムイオンは筋収縮時に筋小胞体に取り込まれる。
- 単収縮より強縮の方が収縮高が大きい。
- 単一筋線維の単収縮を筋緊張という。
解答: 3(単収縮より強縮の方が収縮高が大きい。)
解説
- 誤り。ミオシンフィラメントは「太いフィラメント」と呼ばれ、アクチンフィラメント(「細いフィラメント」)より太い。ミオシンの直径は約15nm、アクチンの直径は約7nmである。
- 誤り。Ca²⁺は筋収縮時に筋小胞体から「放出」されてトロポニンCに結合し、収縮を開始させる。筋小胞体へCa²⁺が「取り込まれる」のは弛緩時であり、Ca²⁺-ATPase(SERCAポンプ)によって能動輸送される。
- 正しい。強縮は高頻度の刺激により単収縮が時間的に加重・融合して生じるため、単収縮よりも発生張力(収縮高)が大きい。不完全強縮でも単収縮の約2〜3倍、完全強縮ではさらに大きな張力となる。日常の運動はこの強縮(主に不完全強縮)によって行われている。
- 誤り。筋緊張(筋トーヌス)は安静時にも持続的に見られる軽度の収縮状態であり、多数の運動単位が交代で活動することで維持される。単一筋線維の単収縮とは全く異なる概念である。
ポイント
強縮は単収縮の時間的加重によって生じ、単収縮より大きな張力を発生するという基本原理が最重要である。
- 覚え方のコツ: 「単収縮=1回のパンチ」「強縮=連続パンチ」→連続の方が力が大きいとイメージする。
- 関連知識: 筋緊張(筋トーヌス)の亢進は痙縮(上位運動ニューロン障害)や固縮(パーキンソン病)として臨床的に重要である。
- よくある間違い: Ca²⁺の動きの方向を間違えるケース。「収縮時=放出」「弛緩時=取り込み」を確実に区別すること。
- 教科書では「c.単収縮と強縮」の範囲に該当する。
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