問題
除脳動物でみられない反射はどれか。
- 屈曲反射
- 立ち直り反射
- 緊張性頚反射
- 交叉性伸展反射
解答: 2(立ち直り反射)
解説
- 誤り。屈曲反射は脊髄レベルの反射であるため、除脳動物でも保たれる。脊髄が健全であれば侵害刺激に対する逃避反応は出現する。
- 正しい。除脳動物は中脳と橋の間で脳幹を切断した状態であり、中脳より上位(大脳・間脳・中脳上部)の機能が失われる。立ち直り反射の反射中枢は中脳にあるため、除脳によって消失する。除脳動物では四肢が伸展位となる除脳固縮がみられ、これは脳幹(橋・延髄)レベルの前庭脊髄路や網様体脊髄路の活動が上位からの抑制を失って亢進するためである。
- 誤り。緊張性頚反射は延髄〜上位頚髄レベルの反射であり、除脳動物ではむしろ亢進してみられる。
- 誤り。交叉性伸展反射は脊髄レベルの反射であるため、除脳動物でも保たれる。
ポイント
除脳動物で消失する反射は「中脳が中枢の反射=立ち直り反射」である。
- 覚え方のコツ: 「除脳=中脳以上を除く→中脳の反射(立ち直り反射)が消える」と切断レベルから論理的に導く。
- 関連知識: 除脳固縮はγ固縮(γ運動ニューロンの過活動)が主因であり、後根を切断すると固縮が消失する。一方、除皮質固縮は大脳皮質の損傷で生じ、上肢屈曲・下肢伸展の姿勢をとる。
- よくある間違い: 除脳と除皮質を混同するケース。除脳=中脳と橋の間で切断(四肢伸展位)、除皮質=大脳皮質の損傷(上肢屈曲・下肢伸展)と明確に区別する。
- 教科書では「a.脊髄レベルでの調節」の範囲に該当する。
| 状態 | 切断・障害レベル | 姿勢 | 消失する反射 |
|---|---|---|---|
| 除脳 | 中脳と橋の間 | 四肢伸展位(除脳固縮) | 立ち直り反射 |
| 除皮質 | 大脳皮質 | 上肢屈曲・下肢伸展 | 随意運動 |
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