問題
間質液と血液との間でガス交換が行われるのはどれか。
- 毛細血管
- 大動脈
- 大静脈
- 細静脈
解答: 1(毛細血管)
解説
- 正しい。毛細血管は1層の内皮細胞(約1µm)とそれを取り巻く基底膜からなり、物質の透過性が高い。「毛細血管は血液と組織の間の物質交換を行う場所である」「O₂やCO₂は毛細血管壁そのものを通過できる」。さらに毛細血管は「交換血管」とも呼ばれ、血管床の総断面積が最大で血流速度が最も遅いため、効率的なガス・物質交換が可能となっている。
- 誤り。大動脈は中膜に弾性線維を多く含む弾性血管であり、壁が厚くガス交換は行われない。
- 誤り。大静脈は血液を心臓に戻す太い血管であり、壁の構造上ガス交換には関与しない。
- 誤り。細静脈は毛細血管から静脈への移行部であるが、主なガス交換の場は毛細血管である。
ポイント
- 毛細血管は1層の内皮細胞からなる「交換血管」であり、間質液と血液の間でO₂・CO₂のガス交換や栄養物質の移動が行われる。
- 覚え方のコツ: 血管の別名で整理する。「弾性血管=大動脈」「抵抗血管=細動脈」「交換血管=毛細血管」「容量血管=静脈」。交換=ガス交換と連想する。
- 関連知識: 毛細血管の動脈側では血圧(約35mmHg)が膠質浸透圧(約25mmHg)を上回り水分が間質液へ押し出され、静脈側では膠質浸透圧が血圧(約15mmHg)を上回り水分が血管内に吸収される。吸収されなかった間質液はリンパ管に入る。
- よくある間違い: 「細静脈でもガス交換が起こる」と考えがちだが、主要なガス交換の場は毛細血管である。毛細血管の血流速度が遅いことが効率的な物質交換の鍵となっている。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント