問題
迷走神経に支配されない器官はどれか。
- 心臓
- 気管支
- 胃
- 膀胱
解答: 4(膀胱)
解説
- 誤り。心臓は迷走神経の支配を受け、心拍数の低下(陰性変時作用)と房室伝導速度の低下(陰性変伝導作用)が起こる。
- 誤り。気管支は迷走神経の支配を受け、気管支平滑筋の収縮(気管支狭窄)が起こる。
- 誤り。胃は迷走神経の支配を受け、胃運動の促進と胃液(胃酸)分泌の促進が起こる。
- 正しい。膀胱は迷走神経(第X脳神経)の支配を受けない。膀胱の副交感神経支配は仙髄(S2〜S4)から出る骨盤神経(骨盤内臓神経)が担う。迷走神経は頸部から腹部の臓器を広く支配するが、その支配域は下行結腸の一部までであり、それより下方の骨盤内臓器(膀胱・直腸下部・生殖器)は骨盤内臓神経が副交感神経支配を担う。
ポイント
迷走神経の支配域は「頸部〜腹部」までであり、骨盤内臓器(膀胱・直腸下部・生殖器)は骨盤内臓神経が担う。
- 覚え方のコツ: 「迷走神経=首から腹まで」「骨盤神経=骨盤内」→ 骨盤内臓器を問われたら迷走神経ではなく骨盤神経と考える。
- 関連知識: 副交感神経の起始部位は「脳幹(III, VII, IX, X脳神経)+仙髄(S2-S4)」の頭仙部である。迷走神経(X)は脳幹部の副交感神経として最も広い支配域を持つが、骨盤内臓器は仙髄部の副交感神経が担当する。
- よくある間違い: 膀胱も副交感神経支配を受けるため「迷走神経支配」と思い込みやすいが、膀胱の副交感神経は迷走神経ではなく骨盤神経(仙髄S2-S4由来)である。
- 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
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