問題
近くの物体を見るときに収縮する筋はどれか
- 瞳孔散大筋
- 外側直筋
- 上斜筋
- 毛様体筋
解答: 4(毛様体筋)
解説
- 誤り。瞳孔散大筋は交感神経の刺激で収縮して瞳孔を散大させる筋であり、遠近調節には関与しない。近見時にはむしろ瞳孔括約筋が収縮して縮瞳が起こる。
- 誤り。外側直筋は外転神経(第VI脳神経)支配で眼球を外側に向ける筋であり、焦点調節には関与しない。
- 誤り。上斜筋は滑車神経(第IV脳神経)支配で眼球を内下方に向ける筋であり、遠近調節には関与しない。
- 正しい。近くの物体を見るとき(近見反応)、毛様体筋(副交感神経支配)が収縮してチン小帯(毛様体小帯)が弛緩し、水晶体が自身の弾性で厚くなり屈折力が増す。これにより近方の対象物に焦点が合う。近見反応では毛様体筋の収縮、瞳孔括約筋の収縮(縮瞳)、両眼の内側直筋の収縮(輻輳)の3つが同時に起こる。
ポイント
近見反応の3要素は「毛様体筋収縮(調節)・縮瞳・輻輳」であり、すべて副交感神経系が関与する。
- 覚え方のコツ: 「近くを見るとき”もう少し”厚く」→毛(もう)様体筋が収縮し水晶体が厚くなる。近見の3要素は「調・縮・輻(ちょう・しゅく・ふく)」と3文字で覚える。
- 関連知識: 毛様体筋は平滑筋であり、動眼神経の副交感神経成分(エディンガー-ウェストファル核)が支配する。自律神経の章での出題と重複する。
- よくある間違い: 瞳孔散大筋と瞳孔括約筋を混同しやすい。近見時は「縮瞳(括約筋)」であり、散大筋は暗所・交感神経興奮時に働く。
- 教科書では「a.視覚の性質」の範囲に該当する。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント