問題
視床下部から分泌されるホルモンはどれか。
- 甲状腺刺激ホルモン
- プロラクチン
- 成長ホルモン放出ホルモン
- 副腎皮質刺激ホルモン
解答: 3(成長ホルモン放出ホルモン)
解説
- 誤り。甲状腺刺激ホルモン(TSH)は下垂体前葉から分泌される。視床下部からのTRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)により分泌が促進される。
- 誤り。プロラクチン(PRL)は下垂体前葉から分泌される。視床下部からのドーパミンにより分泌が抑制的に調節されている点が他のホルモンと異なる特徴である。
- 正しい。成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)は視床下部の弓状核から分泌され、下垂体門脈を介して下垂体前葉に到達し、成長ホルモン(GH)の分泌を促進する。視床下部からはGHRHの他に、TRH、CRH、GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)、ソマトスタチン(GHIH=成長ホルモン抑制ホルモン)、ドーパミン(プロラクチン抑制因子)などの放出ホルモン・抑制ホルモンが分泌される。
- 誤り。副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)は下垂体前葉から分泌される。視床下部からのCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)により分泌が促進される。
ポイント
視床下部ホルモンは「放出ホルモン(RH)」と「抑制ホルモン(IH)」に大別され、下垂体前葉ホルモンの分泌を調節する。選択肢のうち名前に「放出ホルモン」とつくものが視床下部由来である。
- 覚え方のコツ: 「〜放出ホルモン(releasing hormone)」「〜抑制ホルモン(inhibiting hormone)」は全て視床下部由来。下垂体前葉ホルモンには「放出」「抑制」という名前はつかない。
- 関連知識: 視床下部ホルモンは下垂体門脈(門脈系血管)を通って下垂体前葉に運ばれる。この経路が障害されると下垂体前葉機能低下症を呈する。
- よくある間違い: TSHとTRH、ACTHとCRHの混同。「R(Release=放出)」がつけば視床下部、つかなければ下垂体前葉と区別する。
- 教科書では「b.視床下部ホルモン」の範囲に該当する。
| 視床下部ホルモン | 略称 | 作用する下垂体前葉ホルモン | 作用 |
|---|---|---|---|
| 成長ホルモン放出ホルモン | GHRH | GH | 促進 |
| ソマトスタチン | GHIH | GH | 抑制 |
| 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン | TRH | TSH | 促進 |
| 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン | CRH | ACTH | 促進 |
| 性腺刺激ホルモン放出ホルモン | GnRH | FSH/LH | 促進 |
| ドーパミン | DA | PRL | 抑制 |
表: 視床下部ホルモンと対応する下垂体前葉ホルモン
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