問題
視床の外側膝状体で中継される感覚はどれか。
- 嗅覚
- 視覚
- 味覚
- 聴覚
解答: 2(視覚)
解説
- 誤り。嗅覚は視床を経由せずに嗅球から直接大脳皮質(梨状皮質・嗅内皮質)に伝わる唯一の感覚である。視床を中継しない点は頻出の知識である。
- 正しい。視床の外側膝状体で中継される感覚は視覚である。視覚情報は網膜の神経節細胞→視神経→視交叉→視索→外側膝状体→視放線→一次視覚野(後頭葉鳥距溝周囲、ブロードマン17野)の経路で伝達される。外側膝状体は視床に位置する視覚情報の中継核であり、網膜からの情報を受けて後頭葉視覚野に送る。視交叉では鼻側の線維のみが交叉する。
- 誤り。味覚は視床の後内側腹側核(VPM)で中継されて大脳皮質の味覚野(島皮質・前頭弁蓋部)に投射される。外側膝状体ではない。
- 誤り。聴覚は視床の内側膝状体で中継されて側頭葉の聴覚野(上側頭回・ヘシュル回)に投射される。外側膝状体ではない。
ポイント
外側膝状体は視覚の中継核であり、内側膝状体は聴覚の中継核である。嗅覚のみ視床を経由しない。
- 覚え方のコツ: 「外(がい)=視(し)」→外側膝状体=視覚。「内(ない)=聴(ちょう)」→内側膝状体=聴覚。嗅覚は「鼻(嗅覚)だけ視床をスルー」と覚える。
- 関連知識: 問883(内側膝状体と聴覚)、問885(視床の中継核の整理)と共通テーマである。視床の感覚中継核は外側膝状体(視覚)、内側膝状体(聴覚)、VPL(体幹・四肢の体性感覚)、VPM(顔面の体性感覚・味覚)を整理して覚える。
- よくある間違い: 外側膝状体と内側膝状体の担当感覚を取り違えやすい。また嗅覚も視床を中継すると誤解しやすいが、嗅覚は唯一視床を経由しない感覚である。
- 教科書では「b.視覚の受容器と伝導路」の範囲に該当する。
| 視床の中継核 | 中継する感覚 | 投射先の大脳皮質 |
|---|---|---|
| 外側膝状体 | 視覚 | 後頭葉(一次視覚野) |
| 内側膝状体 | 聴覚 | 側頭葉(一次聴覚野) |
| VPL(後外側腹側核) | 体幹・四肢の体性感覚 | 頭頂葉(中心後回) |
| VPM(後内側腹側核) | 顔面の体性感覚・味覚 | 頭頂葉(中心後回)・島皮質 |
| 嗅覚 | 視床を経由しない | 梨状皮質(直接投射) |
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