問題
血糖を増加させないのはどれか。
- コルチゾ-ル
- アドレナリン
- サイロキシン
- パラソルモン
解答: 4(パラソルモン)
解説
- 正しい。コルチゾール(糖質コルチコイド)は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織でのグルコース利用を抑制することで血糖値を上昇させる。
- 正しい。アドレナリンは肝臓でのグリコーゲン分解(グリコーゲンホスホリラーゼ活性化)を促進し、骨格筋でも解糖を促進することで血糖値を上昇させる。
- 正しい。サイロキシン(T4、甲状腺ホルモン)は全身の代謝を亢進させ、消化管からの糖吸収促進やグリコーゲン分解促進を介して血糖値を上昇させる。
- 誤り。パラソルモン(PTH/副甲状腺ホルモン)は血中カルシウム濃度の上昇に関与するホルモンであり、血糖調節には関与しない。骨吸収促進・腎でのCa再吸収促進・ビタミンD活性化が主な作用であり、糖代謝には影響を与えない。パラソルモンと名前が似ている他のホルモンとの混同に注意が必要である。
ポイント
血糖を上昇させるホルモンは多数存在するが、パラソルモンはカルシウム代謝のホルモンであり血糖には無関係である。
- 覚え方のコツ: 血糖上昇ホルモンは「グ(グルカゴン)・コ(コルチゾール)・ア(アドレナリン)・成(成長ホルモン)・甲(甲状腺ホルモン)」で「グコア成甲」。唯一血糖を下げるのはインスリンのみ。
- 関連知識: 血糖上昇ホルモンが複数ある理由は、低血糖が脳のエネルギー不足に直結し致命的であるため、多重のバックアップ機構が備わっているからである。
- よくある間違い: パラソルモン(PTH)を「パラ」の響きからパラトルモン→血糖関連と誤解することがある。PTHはあくまでカルシウム調節専門である。
- 教科書では「d.甲状腺のホルモン」の範囲に該当する。
| ホルモン | 血糖上昇の機序 |
|---|---|
| グルカゴン | 肝グリコーゲン分解↑、糖新生↑ |
| コルチゾール | 糖新生↑、末梢での糖利用↓ |
| アドレナリン | 肝グリコーゲン分解↑、筋での解糖↑ |
| 成長ホルモン | 末梢での糖利用↓、脂肪分解↑ |
| サイロキシン | 消化管からの糖吸収↑、代謝亢進 |
| インスリン | 唯一の血糖低下ホルモン(GLUT4↑) |
表: 血糖調節に関与するホルモンとその機序
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